ニッチフレグランスとは
ニッチフレグランスとは
ニッチフレグランスの良さは、なんといっても独自性・個性を感じさせる香りを楽しめることです。
ブランドイメージにのっとってはいるものの、ネーミングや香りの使い方が大胆で、大衆が好む香りより、調香師が創りたい香りを生み出している印象です。
もちろんそのブランドのストーリーを深掘りしていくのも楽しいのですが、何より香り自体にこだわっているブランドがほとんどなので、これまで知らなかった香りを知っていく楽しさのようなものも実感できます。
マーケティング要素こそ薄いものの、それこそニッチフレグランスの良さ。
深掘りすればするほど、香りの魅力に取り憑かれてしまうこと間違いなしです。
ファッションフレグランスとメゾンフレグランスブランドの違いとは
ファッションフレグランスとは、ファッションブランドやコスメブランドが展開するフレグランスのことです。
ブランドのイメージとなるような香りやデザインで、トレンドを感じることができます。
予算をマーケティング戦略に費やして、ブランドのコンセプトとなる香りを売り出します。
反対にメゾンフレグランスは、フレグランスを主力製品として売っている香水専門店のことを指します。
予算や時間を香りの調合に費やしているため、広告などは出さず知る人が知るこだわりが詰まった香水といえるでしょう。
香水を芸術として捉えているため市場が小さいので、ニッチフレグランスが多くあります。
メゾンフレグランス=ニッチフレグランスというよりかは、メゾンフレグランスの中にニッチフレグランス が多く存在するという感じです。
ニッチフレグランスのブランド
日本でも買えるニッチフレグランスブランド
NOSE SHOPは国内唯一のニッチフレグランスのセレクトショップです。
世界中の新規新鋭のフレグランスを集めており、店舗で直接香ることができたりネットで買えるのが便利ですね。
ノーズショップで人気のブランドは、反骨精神に溢れた作品が多い「Etat Libre D'Orange(エタ リーブルド オランジェ)」です。
代表作の「風変わりだった彼女(オードパルファム)」は、ウッディでエキゾチックな香りの後に甘い香りを感じることができます。
他にもたくさんのニッチフレグランスの扱いがあるので初心者の方はこちらでいろいろ試してみるのが良いかもしれません。
canomaは、日本人の渡辺裕太さんが立ち上げた香水ブランドです。
日本の感性とフランスのテクニックで作られています。
独自の経験と感性を生かした香りでブランドコンセプトである「上質な日常」をつくり注目度と人気を集めています。
代表作は、夏の終わりを表現した「鈴虫」です。
夏の残暑と秋の朝の爽やかさを感じられる香りです。
キャロンは、自由な発想によって革新的な香りを創っているメゾンフレグランスです。
花の香料を使った官能的な香水が人気を博しています。
特にタバコとチョコレートを使った「タバック・エクスキ」は爆発的な人気でした。
日本には2021年に初上陸しました。
フエギア1833は、希少価値の高いウードを使ったリッチなニッチフレグランスとして人気です。
産地によりさまざまな香りを持つウードの魅力が楽しめる香水を製造しています。
人気の「コモレビ(Komorebi)」は、桜の香りを基調にした日本限定で作られた香水です。
日本では六本木に店舗を構え、ニッチフレグランス上級者の中でリッチなニッチフレグランス として人気です。
日本では買えないお取り寄せ海外ブランド
メゾン クリヴェリは、創業者のティボー・クリヴェリ(Thibaud Crivelli)の記憶に残る実体験に基づいたコントラストのある香りが特徴です。
ブランドの原点ともなっている「ローズ サルティフォリア」は、塩とローズの珍しい組み合わせで手に取る人に風景を与えます。
日本では期間限定のポップアップなどが行われましたが、そのほとんどはネットで購入することが可能です。
ブーディカ ザ ヴィクトリアスは、高貴でドラマチックな香りが特徴の香水ブランドです。
ローマ帝国と戦った古代ケルト族の女王ブーディカから着想を得ています。
「ピュアパルファン アブラクサス」はピーチなどの爽やかな香りとベチバーなどの品のある香りで繊細かつ遊び心のある香りを演出しています。
日本に店舗はありませんが、公式サイトで求めることができます。
ニッチフレグランスのおすすめ香水ランキング10選
1位:Philosykos(フィロシコス)/DIPTYQUE(ディプティック)
〔ノート〕イチジクの葉、イチジクの樹木、イチジクの樹液、ブラックペッパー
ディプティックの歴史には、オリヴィア・ジャコベッティというひとりの調香師の存在が欠かせません。
世界で初めてイチジクの香りを再現したラルチザンパフュームの「プルミエ フィグエ」を誕生させた調香師で、1996年にはディプティックで同じくイチジクの香りを表現した「フィロシコス」を創り出しました。
「フィロシコス」は、ギリシャのぺリオン山で過ごした夏の思い出をテーマにした香りです。
旅の途中で出会った野生のイチジクの果樹園からインスピレーションを受けました。
青々としたイチジクの葉を通り抜けると、少しずつミルキーなイチジクの果肉が浮き出てきます。そして最後にはイチジクの木を思わせるウッディノートへと変化していくのです。
2位:AQUA UNIVERSALIS EDT Spray(アクア ユニヴェルサリス オードトワレ)/MAISON FRANCIS KURKDJIAN(メゾン フランシス クルジャン)
〔ノート〕カラブリア産ベルガモット、シシリー産セドラ、リリーオブザバレー、モックオレンジブロッサム、ムスキーウッド
「アクア ユニヴェルサリス」は、メゾンフランシスクルジャンが1番最初に創り出した香りです。
ラテン語で<日常生活の中で必要な水>という意味をもちます。
スプレーした瞬間こそレモンのツンとした香りが目立ちますが、時間の経過とともにフローラルムスクによってとても柔らかい香りへと変化していくのです。
ムスクというと温かみや甘さを想像する方も多いかもしれませんが、クルジャン氏の創り出すムスクは一貫して透明感に溢れたもの。これまでいろいろなムスク系フレグランスを試してきた方は衝撃を受けることもあるかもしません。
アクア ユニヴェルサリスのムスクは、温かみよりは冷たさを感じさせます。まさに水のように透き通った冷ややかなムスクです。
3位:BLANCHE(ブランシュ)/BYREDO(バイレード)
〔トップノート〕アルデヒド、ピンクペッパー、ホワイトローズ
〔ミドルノート〕ネロリ、ピオニー、スミレ
〔ラストノート〕ブロンドウッド、ムスク、サンダルウッド
カナダ人の父とインド人の母から生まれたベン・ゴーラム氏によって設立されたこのブランドは、パリのセレクトショップに置かれるや否や、突如として爆発的なヒットを起こし、現在もなお数々の人を魅了し続けています。
バイレードという名前の由来となったのは、シェイクスピアの戯曲の中でよく使われた”by redolence”(香りが思い起こす)というフレーズです。
フランス語で白を意味する「ブランシュ」は、バイレードのベストセラー。
ベンの妻は、香りを纏うことをしない人でした。そんな、香りを纏わない妻や娘でもつけられる香りを、という発想から誕生したのがブランシュです。
スプレーした直後、真っ先に感じるのは洗い立てのリネン。アルデヒドとフローラルがソーピィーな印象を思い起こさせます。それらはやがてネロリ、ピオニー、スミレによってより華やかになり、ラストには肌に溶け込むような優しいムスキーノートで締めくくります。
4位:Potpourri(ポプリ)/Santa Maria Novella(サンタ・マリア・ノヴェッラ)
〔トップノート〕 ベルガモット、ビターオレンジ、ローレル
〔ミドルノート〕ラベンダー、タイム、クローブ、ローズマリー
〔ラストノート〕パチュリ、バルサム、シダーウッド
その歴史は、1221年のフィレンツェまで遡ります。修道院の設立とともに、院内で植物を育て始めたのがきっかけです。ひとつのお庭から、伝統的な植物療法に則ったレシピが継承され、現代までそれらは引き継がれています。
「ポプリ」は、サンタ・マリア・ノヴェッラの店内の香りです。
お店の片隅にポプリが置かれているのを見たことがあるでしょうか?これはサンタ・マリア・ノヴェッラの伝統的なポプリであり、まさにその香り。
ローレルの乾いたグリーンに、ベルガモットやビターオレンジが爽やかな香りの立ち上がり。そこから少しずつラベンダーを中心としたハーブが次々と顔を出し、ラストにはウッディノートがポプリの香りをしっかりと支えています。
5位:SANTAL 33(サンタル 33)/Le Labo(ル ラボ)
香りの構成が公式に発表されていないアイテムです。
真のパフューム、調香師の魂が込められた香水、これらを創り出すことを信念としており、ル ラボのフレグランスは、全て手作業によって調合され、現代的な技術にとらわれることなく時間をかけることを大切にしています。
ル ラボの中で最も人気の高い香り「サンタル33」は、一人のカウボーイが広大な空の下、馬に寄りかかり優雅にタバコをふかしている光景をコンセプトとしたフレグランスです。
スプレーした瞬間からサンダルウッドの香りに包まれます。そのまま深く香りを吸い込んでいくと、パピルスやカルダモンがタバコのようにスモーキーなアクセントを加え、古き良きマールボロのポスターのように、オールド・アメリカの景色が思い浮かぶようです。
6位:Mûre et Musc(ミュール エ ムスク)/L’ARTISAN PARFUMEUR(ラルチザン パフューム)
〔ノート〕ベンゾイン、シナモン、サンダルウッド、パチュリ、ムスク、フランキンセンス、ローズエッセンス
化学者であるジャン・ラポルト氏は、何よりも自然の香りを好み、厳選された天然香料を用いて独創的な香りづくりの研究を重ねていきました。
その後、1978年に誕生した「アンバーエクストリーム」が世界的に大ヒット。これが香水の愛好家の間で<香りの職人>と呼ばれるようになった由来です。
1970年代に発表された「ミュール エ ムスク」は、当時まだめずらしいムスクとベリーの組み合わせで世間の人々をアッと驚かせました。
スプレーした瞬間から、とびきりフレッシュなベリー!
キュートな印象を持つベリーは次第に柔らかなホワイトムスクに包まれ、水のように透明感のある香りへと導かれます。
7位:M.A. Je suis le plus grand(M.A. 最高の自分)/D'orsay(ドルセー)
〔トップノート〕アンブレット、アルデヒド
〔ミドルノート〕アイリス、バイオレット
〔ラストノート〕アンブロクサン、イソイースーパー、ホワイトムスク
何よりも芸術を愛したアルフレッド・ドルセー氏は、香水のキャビネットをたくさんもち、さらに自身が描く絵画にも香水を用いたとも言われています。
ドルセーフレグランスの特徴は、アーティストのイニシャル。どの香水にも、その人柄を表すテーマがあり、肌に乗せることでテーマを実感できます。
「M.A. 最高の自分」は、繊細で几帳面、公正で良心的な人の香りです。
ドルセーフレグランスの中で最も香り立ちが控えめで、肌の上でこそ馴染むスキンフレグランス。
スプレーした瞬間から、アンブレットとアルデヒドの優しいムスキーノートが休日の二度寝のように最高の居心地を味合わせてくれます。ミドルからはトップの暖かなリネンを引き継いだまま、パウダリーなアイリスとバイオレットに包まれ、ラストにはさらにアンバー調のムスクが重なり、まどろみのひと時を演出します。
8位:PORTRAIT OF A LADY(ポートレイト オブ ア レディー)/FREDERIC MALLE(フレデリック・マル)
〔ノート〕ホワイトムスク、ブラックベリー
大衆向けのフレグランスに終止符を打ち、調香師にスポットライトを当て、調香師本人が本当に創り出したかった香りを生み出すことがフレデリックマルの信念です。
フレデリックマルのベストセラーとなった「ポートレイトオブアレディー」は、ボトル1本の中になんと400本ものバラを閉じ込めた、究極のローズフレグランス。
ローズフレグランスと名付けられたものの中には、ローズのエッセンスをたった数滴しか加えていないものも多い中、400本ものローズから得られたエッセンスをオーバードーズ(過剰投入)したのは、このブランドならではです。
スプレーしたてから濃密なローズに、ベンゾインとシナモンが甘いアクセントを加えた香りがむわっと漂います。バラの花に炎をボッと燃やしたようにロマンチックに!ミドルからラストにかけてはパチョリがじわじわと顔を見せ、クラシカルな雰囲気で締めくくります。
9位:VALPARAISO Parfum Remarquable(リマーカブル パルファム ヴァルパライソ)/Le Couvent des Minimes(クヴォン・デ・ミニム)
〔トップノート〕カルダモン
〔ミドルノート〕インセンス
〔ラストノート〕シダーウッド、ベチバー
ここは、植物を探求して世界中を渡り歩いたひとりの植物研究科 ルイ・フュイエが若い頃過ごした地でした。このルイ・フュイエの研究を現代に伝承しているのが、ボタニカルブランド、クヴォン・デ・ミニムです。
2012年に日本に上陸したときにはロクシタンの姉妹ブランドとして認知されていましたが、2017年にリローンチされてからは100%ヴィーガンフレグランスブランドとして生まれ変わりました。
クヴォン・デ・ミニムを支えているのは、エルメスでガーデンシリーズを生み出した調香師 ジャン=クロード・エレナ氏です。
「リマーカブル パルファム ヴァルパライソ」は、旅への誘いという名のラインコレクションのひとつ。世界各国の香りを植物性の素材のみで完成させたヴィーガンでユニセックスな香りです。
この香りは、ルイ・フュイエが寄港したチリの港、ヴァルパライソへのオマージュ。
カルダモンやプチグレインの弾けるようなスパイスに苦みが重なり、ミドルからはインセンスやミルラが神秘的な雰囲気を醸し出します。ラストには力強いウッディがメインとなり、包容力を感じさせる温かみをもって香りを締めくくるのです。
10位:L'Eau Serge Lutens(ローセルジュルタンス)/SERGE LUTENS(セルジュ ルタンス)
〔ノート〕マグノリア、セージ
独自の美学を持つセルジュ・ルタンスから生み出された香りは、どれもストーリー性と個性が備わった独自性を感じさせます。これこそセルジュ ルタンスが”ニッチ”フレグランスブランドと呼ばれる由来となったのではないでしょうか。
「ローセルジュルタンス」は、セルジュ ルタンスフレグランスの中で最も透明に近い香りです。
マグノリアとセージの、ソーピィーで肌にしっとりと馴染む、スキンフレグランスのような香り立ちが特徴的。
ニッチフレグランスの付け方
おすすめの付け方
自分の中におさめておきたいときは「脇腹」がコンパクトな香りを表現できます。
周囲と自分に香らせたいときは「首筋」にすると良いでしょう。
香水のつける量の目安は、それぞれの部位に左右1プッシュずつ、自分の好みや目的に合わせて香水によって判断します。
おすすめしない付け方
香りは下から上に上がっていくので、体の中心にかけると香りが常に鼻に入ってしまいます。
最後に、映画などで空中に吹きかけた香水の中を通り抜けるシーンなどをよく見かけますが、空気の流れでほとんど体につかないのでおすすめしません。
ニッチフレグランスブランド以外で人と被らない香水を探すには?
方法1. 廃盤になった香水を求める
ebay・楽天・アマゾンなどのサイトで求めることが可能です。
他にもブランド品を中心に扱うbuymaなどで購入できますが、ネット上で購入するので偽物に注意してください。
また、その香水が開封品であるか未開封品であるかで、香りに差が出てしまうのでチェックするようにしましょう。
ここで廃盤になってもなお愛される香りをご紹介します。
トップノート:ヒヤシンス・マグノリア・ヴァインフラワー
ミドルノート:バイオレット・スズラン・ジャスミン
ラストノート:イリス・ムスク
スタイリッシュなボトルと透明感のある香りで廃盤を惜しまれた代表的な香水です。
ヴァインフラワーという1年で1週間しか咲かない幻の花を使い、キャリアウーマンを想像させるシャープな印象を演出しています。
トップノート:ラベンダー・ミント・ベルガモット
ミドルノート:サワーチェリー・フリージア・ジャスミン
ラストノート:ベンゾイン・キャラメル・シダー・カカオポッド・ベネズエラ産トンカビーン・レザー・サンダルウッド・マダガスカル産バニラ・ミルク・プラリネ
チェリーやキャラメルなどの食べ物の奥底に、レザーやウッドの苦味を感じる甘い香りの香水です。
スイートでアロマティックな香りを求めている方におすすめです。
トップノート:コルシカンクレメンタイン・シクラメン・アーモンドツリーブロッサム
ミドルノート:アマリリス・ボタン・サンバックジャスミン
ラストノート:アンバー・ホワイトムスク・ベンゾイン・バーボンバニラ
名の通りシネマ女優をイメージしたスイートフローラルのゴージャスで魅力的な香りです。
バーボンバニラやムスクで深みがありながらも、シクラメンがモダンさを演出している香水です。
方法2. 自分で香水をブレンドする
精油専門店なども存在するので、自分の好きな香りとブレンドで自分だけの香りを作れます。
作り方は至って簡単で、無水エタノールに対して10%の精油をいれて混ぜ、数日間置くだけで香水を作ることができます。
詳しい作り方は以下をご参照ください。
方法3. 香水をオーダーメイドする
すると調香師が自分好みの香水を調合してくれます。
こういった香りがあったらいいなが形になるので、自分の理想の香りをゲットできます。
値段の相場は、ショップ、選んだ香料、作ってほしい量によって差がありますが、数千円のものから数万円とピンからキリまであるようです。
オーダーメイド香水のより詳しい情報は以下をご参照ください。
方法4. 重ね付けする
組み合わせを自分で変えることができるため、新しい香りを自分で作り出せる魅力があります。
ブランドが公式で重ね付けレシピを公開していることもあるので、気になる方はチェックしてみてください。
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