秋は乾燥に注意!
「冬でもないのになぜ?」と思う人がいるかもしれません。
しかし、とくに10月は湿度が大きく下がり、空気が乾燥してしまうので、お肌の乾燥にも注意する必要があります。
10月は湿度がガクンと下がる
9月の平均湿度(%) | 10月の平均湿度(%) | |
---|---|---|
2021年 | 82 | 76 |
2022年 | 81 | 75 |
2023年 | 80 | 67 |
また2023年10月の最小値はわずか26%で、夏場の最小値と比べても大きく下がっています。
冬場と比べると湿度が高いからといって、油断してはいけません。夏に蓄積した肌ダメージの影響で、秋の肌は敏感になっている可能性があるのです。
敏感な秋の肌は、夏よりも湿度が低下した秋の空気の影響をうけて、乾燥しがちになっているかもしれません。
参考:過去の気象データ検索|気象庁
乾燥は肌荒れのもと
はじめは肌がつっぱるように感じ、やがて皮膚が剥がれ落ちたり、ひび割れたりして化粧ノリが悪くなってしまうことがあります。
また肌が乾燥すると、それを改善しようと過剰に皮脂が分泌されてしまう場合も。
過剰に皮脂が分泌されてしまうと、ニキビのもとになることもあるので、注意が必要です。
乾燥の原因
秋の乾燥の原因は、おもに以下の3つです。
夏にうけた紫外線ダメージ、空気中の湿度の低下、寒暖差による自律神経の乱れがおもな原因です。
1.夏の紫外線ダメージ
紫外線は、皮膚を乾燥させたり、皮膚のバリア機能を低下させたりしてしまいます。
皮膚のバリア機能とは、角質層で水分を保持して肌を守る機能のこと。
夏のあいだ紫外線を浴びる量が多ければ多いほど、ダメージは大きく、肌の乾燥に繋がってしまうのです。
参考:乾燥肌による湿疹(乾燥性湿疹)について解説【スキンケア・薬】|ひまわり医院(内科・皮膚科)
2.湿度の低下
秋、とくに10月になると月の平均湿度は大きく低下し、空気は乾燥します。空気中の湿度が低いと、皮膚の水分が奪われてしまい、乾燥に繋がってしまうのです。
皮膚の水分が奪われると、乾燥するだけでなく、肌のバリア機能を低下させてしまいます。
すると水分を保持する能力が下がったり、刺激に弱くなったりして、さらなる乾燥や、肌トラブルに繋がることも。
参考:お部屋の乾燥は風や肌荒れの原因になるので注意しよう!(2017年12月)|一般社団法人茨城県メディカルセンター
3.寒暖差による自律神経の乱れ
朝晩は気温が低いのに、日中は汗ばむほど気温が高いなんて日もあります。
1日中暑い日もあれば、1日中肌寒い日も。秋や季節の変わり目は、気温の変化が激しいですよね。
気温の変化が大きいと、体温を調節するために自律神経が過剰に働いてしまいます。それが原因で疲労がたまったり、自律神経が乱れたりするのです。
自律神経が乱れると、肌のターンオーバーが上手くいかなくなる、バリア機能が正常に作用しなくなる、などなど肌悩みの原因になってしまいます。
参考:そのだるさ 寒暖差疲労?症状や治し方 首回りのケアが有効|NHK
【乾燥を防ぐ】秋のスキンケアのポイント
意識してほしいのは大きく4つ。「さっぱりタイプからしっとりタイプに変える」「湯船につかる」「ぬるま湯で洗顔する」「湿度は60%以上を意識する」です。
詳しく説明するので、参考にしてみてくださいね。
さっぱりタイプからしっとりタイプに
しかしさっぱりタイプは、しっとりタイプと比べると保湿効果のある成分の配合量が少ないことも。
秋は気づかずに肌が乾燥していることも多いので、気が付いたときから保湿タイプのスキンケアに移行していきましょう。
注目してほしい保湿成分は以下の3つです。
セラミド | 角質内部の水分を保つ 肌内部の水分蒸散を防ぎ、紫外線などの外部刺激から体内を守る
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コラーゲン | お肌表面に保水の膜をつくり、長時間水分を保つ |
ヒアルロン酸 | 肌に弾力や潤いを与える |
コラーゲンは保湿機能として、ヒアルロン酸は乾燥による小じわをケアしたい方から人気です。
湯船につかって血行促進
まだ気温の高い秋は、湯船につかるのが面倒くさいと感じる人もいるのではないでしょうか。42°C以下のぬるま湯にゆっくりつかるようにしてみてください。
お湯につかると、皮膚の毛細血管が広がって血流がよくなります。すると新陳代謝がよくなり、老廃物が取り除かれたり、肌のターンオーバーが促進されたりすることがあるのです。
またしっかり時間をかけて湯船につかることで、自律神経のバランスを整えることができます。
参考:ぬるめのお湯で気持ちもほぐれる 自律神経のバランスを整える入浴法|公立学校共済組合
洗顔はぬるま湯で
お湯の温度は、高くもなく低くもない、32~34°Cくらいが最適です。
高すぎる温度では、必要な皮脂を洗い流してしまうので、肌の乾燥に繋がってしまうことがあります。
低すぎる温度では、細胞同士の繋がりがゆるむことで肌が乾燥してしまうことも。
体温より少しぬるい程度のお湯を使って洗い流すようにしましょう。
参考:洗顔 取扱説明書|あしたが変わるトリセツショー|NHK
部屋の湿度は40%以上に保とう
この数値はウイルスやカビ、ダニの影響を受けづらい最適な湿度でもあるので、国の基準としても定められています。肌のカサカサ防止にも、40%以上の湿度を保つことは効果的です。
肌寒くなり、暖房を使うことが多い秋冬の季節は、湿度も下がりがち。
湿度計がある場合は、こまめにチェックしてみましょう。湿度計がない場合は、暖房を使うときは毎回、加湿器を使って乾燥対策をするように癖をつけるのがおすすめ。
加湿器を使う方法のほか、濡れたタオルや洗濯物を室内で干すことでも湿度を上げることができます。
【肌タイプ別】秋のスキンケアの選び方
そうはいっても、脂性肌の人と普通肌や乾燥肌の人とでは、肌悩みも違うもの。そこで、それぞれの肌質に合わせた秋のスキンケアの選び方を紹介します。
またどの肌タイプにも共通して、紫外線対策は弱めて継続してください。
秋になっても、紫外線はまだまだ降り注いでいますが、徐々に弱まっていきます。真夏と同じSPFやPAの日焼け止めを使っていると、刺激になってしまうことも。
SPF30~40ほどの日焼け止めを欠かさずに塗り続けるのがおすすめです。
【乾燥肌~普通肌の人】
乾燥肌~普通肌の人に意識してほしい秋のお手入れのポイントは、以下の2つ。
・油性成分のクリームを導入
・保湿に特化した美容液を使う
夏は軽めのスキンケアをしていたという人が多いかもしれません。カサつきが気になり始める前に、油性成分が配合されているクリームをスキンケアに取り入れてみてください。
油分の多いクリームには、化粧水で水分を補った肌に蓋をして、水分を閉じ込めておく役割があります。
また保湿に特化した美容液を使うのも効果的です。
美容液は、化粧水や乳液、クリームでおこなう普段のケアをサポートするためのアイテム。さまざまな種類が販売されているので、自分の肌悩みに合わせてチョイスできます。
とくに乾燥肌さんは、保湿成分が多く配合された美容液を使って、秋の乾燥対策をしましょう。
乾燥肌におすすめの成分は、セラミド、NMF(天然保湿因子)やアミノ酸、ヒアルロン酸、コラーゲンなどです。
【脂性肌の人】
乾燥肌の人と同じスキンケアをすると、かえって肌トラブルに繋がってしまう場合もあります。秋の乾燥対策をするうえで、脂性肌の人に意識してほしいポイントを3つ紹介するので、参考にしてみてくださいね。
・水分クリームを導入
・洗顔のしすぎはNG
・ベタつきが気になるならさっぱりタイプも◎
水分クリームは一般的な保湿クリームと比べると、油分が少なく水分が多いのが特徴。そのため肌の油分が多い脂性肌の人でも使いやすいのです。
洗顔料を使った洗顔は1日2回がベストです。それでも油分やベタつきが気になる場合は、水だけで軽く洗い流す程度にしましょう。
ベタつきがどうしても気になる脂性肌の人は、夏から継続してさっぱりタイプを使うのも◎
保湿不足によってかえって皮脂が分泌されることもあるので、どうしてもベタつきが気になるときだけ、さっぱりタイプを使うのがおすすめです。
秋に起こりがちな肌トラブル
カサつき・ゴワゴワ
紫外線ダメージや湿度の低下など何らかの要因によって、肌のバリア機能が低下し、十分な水分を肌に閉じ込めておけなくなってしまうので、肌からうるおいが失われてしまうのです。
さらに乾燥が進むとかゆみや湿疹に繋がる可能性もあるので、肌のカサカサに気が付いたら、すぐに保湿ケアを見直しましょう。
くすみ
乾燥して肌に水分が不足すると、キメの細かさが失われてしまいます。キメの粗い肌は光を反射しづらいので、くすんで暗く見えてしまうのです。
また乾燥による毛穴の開きもくすみに繋がります。
開いた毛穴は黒ずんでしまうことが多く、存在感が増すので、全体的に顔が暗く見えてしまうのです。
肌荒れ
これらは、皮膚の水分を保持して肌を守る「バリア機能」の低下が原因です。
肌の乾燥が進むことで、バリア機能のさらなる低下に繋がり、悪循環を引き起こしてしまうおそれも。
また肌のバリア機能が低下すると、外的刺激に弱くなってダメージを受けやすくなってしまいます。些細な摩擦刺激などで肌が荒れやすくなることもあるので注意しましょう。
参考:上手に使って乾燥から肌を守りましょう-保湿剤-医療トピックス|中野区医師会
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