香水作りに欠かせない香料や成分を香調(ノート)ごとに紹介

香水は、変性アルコール香料の3種類でできています。

変性アルコールというのは、工業用に醸造された苦味のあるアルコールのことです。
この変性アルコールを精製水で希釈して使用します。トワレなら95%のアルコール90gに、香料を10g加えて完成です。変性アルコールに精製水を加えることで、アルコール特有のツンとした匂いを緩和させたり、香料の分離を防ぐ働きがあるとされています。

それでは香水に欠かせない香料を、香調(ノート)ごとにチェックしていきましょう。

シトラス

シトラス(柑橘系)は、コロンや、トップノートに使われます。

ベルガモットレモンオレンジグレープフルーツライムユズなどの爽快感溢れる香りです。いずれもリフレッシュ感を満喫できるような元気いっぱいな香りが特徴的。

フルーティ

フルーティはその名の通り、果実の香りを指します。みずみずしくフレッシュな印象を与えたり、果汁が溢れる情景が目に浮かぶようなセクシーな香りを表現するものまで幅広いのが特徴的です。

ペアー(洋梨)や、ベリーピーチライチフィグなどが近年のトレンドです。

グリーン

グリーンは、シトラスのように爽快感をもちながら、葉の青みや苦さを含む大人のイメージの香りです。

やや渋みのあるカシスの葉や、葉そのものの香りを感じさせるガルバナムが代表的です。最近ではグリーンティーや、マテアブソリュートなどのティーノートもグリーンに当てはまります。

アロマティック

アロマティックは、ラベンダーローズマリーなどのハーブを指します。いずれも心をゆったりとしたい時にピッタリな香りです。アロマティックノートはメンズ〜ユニセックスフレグランスに多く用いられます。

フローラル

フローラル(花)を再現した香りで、バラマグノリア(木蓮)、ジャスミンオレンジブロッサムリリー(百合)、チュベローズなど、強い香りを持つ花の天然精油が主に使われます。

花の中には香りが強いものの、精油にすると生花の香りとかけ離れてしまうものもあり、その場合は合成香料を用いてその香りを再現します。スズラン(ミュゲ/リリーオブザバレー)がその代表です。

シプレ

シプレは18世紀に流行した香調です。1917年に登場したコティの「シプレ」が元で、軽やかでほのかに甘いフローラルに、ラブダナムもしくはオークモス(苔)が加えられた調香が一般的となりました。フローラルの中にも甘いパウダリー感を感じる香りです。代表作はゲランの「ミツコ」が挙げられます。

フゼア

フゼアとは、フランス語でシダを指す言葉「Fougere」が由来となっています。

シプレ同様、香水文化が発展していく途中で生まれた香りで、元となった香水も存在します。ラベンダー、オークモス(苔)、クマリンが調合されたウビガンの「フジェール・ロワイヤル」です。

現在のフゼアは、ラベンダーにクマリンやトンカビーン、パチョリを加えたものが一般的となりました。いずれもラベンダーとパチョリの中間のような香りとして表現されています。主にメンズフレグランスに使われる香りです。

マリン(オゾン)

マリンノートは、その名の通り海の香りを表現した調香です。

ディメトールジヒドロミルセノールといった合成香料が使われています。

また、海の荒々しさを表現するためにアンバーグリス(竜涎香)が使われることもあります。

オゾンノートはマリンノートと少し似ていますが、瓜にも似た香りが特徴的です。世界三大調香師のジャック・キャヴァリエ氏によって生み出されました。

ムスク

ムスクとは、ヒマラヤやネパール、中国などに生息するオスのジャコウジカの香嚢から採取される分泌物を乾燥させたものを指します。

アニマリックで重厚感があり、温かみを与える香りは香水によく使われていましたが、ワシントン条約に基づき、採取が禁止となりました。現在では合成香料を用いた合成ムスクが一般的です。

また、ムスク系の石けんの香りとして使われるのがアルデヒドです。そのままではかなりきつい脂肪臭が目立つ香料ですが、ローズやマグノリアなど香り高いフローラルに高濃度で抽出することで、石けんのような香りが生み出されます。シャネル「N°5」に使われている香料です。

グルマン

1992年、ミュグレーが発表した「エンジェル」からグルマンは登場しました。

合成香料であるエチルマルトールパチョリを加えることで、チョコレートのような香りを生み出したのです。この画期的な香りは、当時圧倒的な売上を誇っていたシャネル「N°5」を抜くほどの人気だったそう。

グルマンとは、フランス語で<食いしん坊>を意味を指す言葉で、チョコレートをはじめ、キャラメルプラリネミルクなどの香りが含まれます。

日本発の香水では、パルファンサトリの「ワサンボン」が挙げられます。

スパイス

香水に使用されるスパイスには、温かみのあるものと冷たさを感じさせるもの、2種類に分けられます。

温かみのあるものは、シナモンクローブペッパーナツメグなど。

冷たさを感じさせるものは、カルダモンサフランコリアンダージンジャーなどです。

カレー作りにも使われるクミンには、アニマリックな香りを作り出すために使われることもあります。

樹脂

ミルラ(没薬)やフランキンセンス(乳香)、ベンゾインなどから採取される樹脂も香水に使われます。

1番ポピュラーなのは、アンバーでしょうか。
一般的にアンバーというと、琥珀のことを指しますが、香水ではベンゾインなどの樹脂にバニリン(バニラ)などの甘い香料を調合したものを指します。アンバーグリス(竜涎香)とは別物です。

ウッディ

ウッディとは木の香りを再現したものを指します。

一口にウッディと言ってもさまざまな種類があり、森林浴をしている気分にさせてくれるものから、クールな印象を与えるものまで、じつにさまざまです。

代表的なものでは、ミルキーでほのかな甘さをもつサンダルウッド、湿った土の香りのするベチバー、ドライなシダーなどが挙げられます。

レザー

レザーとはなめし革のことを意味しますが、香水にレザーそのものの香りを使うことはごく稀です。

一般的には、バーチタール(白樺)や、合成香料のイソブチルキノリン、レザーにアニマリックな香りを与えたい時には、ビーバーの分泌物から採取されるカストリウムを用いることもあります。

オリエンタル

東洋を意味するオリエンタルは、西洋人が考えるインドやネパールなどの神秘的な香りを連想させる香りから生まれました。

スパイスをはじめ、イランイランチュベローズなどの温暖な土地で咲く花を調合した香りが多くあります。そしてラストには甘くこっくりとしたバニラを加えることで、より一層神秘的な香りへと導くのです。

香水を使うときには「香料」にも注目してみて

香水にはさまざまな香気成分が巧みに組み合わされ、調香されています。今回紹介した香料や成分はほんの一部です。数えきれないほどの香料がこの世には存在します。ぜひ、香水を使うときには香料にも注目してみてください。きっとあなたの世界がもっと広がるはずです。

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監修: カラリア編集部

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※ 「美白」は、メラニンの生成を抑え、しみやそばかすを防ぐことを指します。

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