雨の日だからこそ楽しめる香水10選。正しいつけ方をマスターして雨でも香りを満喫しよう
そんなときこそ、香水をつけることによって得られるリフレッシュタイムを満喫してみましょう!
そもそも雨の日に香水をつけるのはあり?なし?
じつは空気中に水分がたくさんあると、香りの成分が空気中でうまく広がらず、自分の周りの香りを濃く感じやすくなります。人間の鼻粘膜も、湿度が高いときの方が香りをキャッチしやすいため、いつもより香りを感じやすくできているのです。
多湿な日本で香りを強く感じやすいというのは、こういうメカニズムがあるから。
しかし、つけ方さえマスターしてしまえば、雨の日でも香水を楽しむことはできます。雨の日に香水をつけるのは、むしろ”あり”です。
実はやりがち雨の日のダメな3つの香水ルール
1. 賦香率の高い香水を鼻から近い位置につけている
・EDC(オーデコロン):3〜5%
・EDT(オードトワレ):5〜8%
・EDP(オードパルファム):8〜15%
・P(パルファム):15〜30%
普段使っているのが賦香率の高い香水であれば、いつもより香りを強く感じてしまうので、手首や首筋などの鼻から近い位置につけるのは避けるのがベターです。
賦香率の異なる香水をいくつか持っている場合は、天気によって使い分けてもいいかもしれません。
2. 晴れの日と同じ回数をプッシュしている
3. グルマンなどの甘い香りをつけている
雨の日の香水のマナー及びルール
・いつも1〜2プッシュつけている香水であれば、半プッシュ〜1プッシュ。
・つける部位は、鼻からなるべく遠いウエストや膝の裏、足元がベスト◎
傘の内側につけておくのもアリ!
・つけるときは肌から10cmほど離し、空気中に放ったミストをまとわせるようにする。
肌にしっとりと馴染み、香り立ちも上品になりますよ。
・出かける30分前につける。
・汗による香りの変化に気をつける。
汗をかくと香水の香り立ちも変わってしまうので、こまめに汗を拭き取ったり、汗拭きシートなどでしっかり汗対策をしましょう!
雨の日におすすめの香水はどれなのか(パルファム・オードパルファム・オーデコロン・オードトワレ)
では、雨の日にはどれがいいのでしょうか。
ブランドにもよって香り立ちは違うのでハッキリと明確するのは難しいですが、やはりオーデコロン、オードトワレなど、比較的香り立ちが穏やかで、2〜4時間程度香りが持続するものを使うのがいいでしょう。
香りの濃度の高いオードパルファムでも、足元につけることによって重くなりすぎることはありませんよ。
雨の日におすすめな香水の香りは?
1.フローラル
2.ムスク(スキンフレグランス)
3.ハーバル、グリーン
4.マリン
もちろん、シトラスなど酸味が強いものもおすすめですが、ここはあえて雨の日だからこそ肌にしっとりと馴染み、自然に広がる香りの系統を選んでみました。このあとおすすめの香水とともに紹介します。
雨の日にはしっとりと広がるフローラル香水がおすすめ
シプレとは、シトラスからフローラルへと移り変わり、ラストにはオークモスやパチョリなどによって独特のパウダリー感を演出する香水のことを指します。
クリスチャンディオールの「ミスディオール」や、ゲランの「ミツコ」などもシプレです。どちらもクラシカルな雰囲気のある香水ですね。
白粉のような粉感は、雨の日の湿気と混ざり合うことでしっとりと肌に馴染み、香りを満喫できますよ。
また雨の日にはシプレだけではなく、どことなく雨季を感じさせるものや、軽やかなフローラルもおすすめです。
1. ディプティック「ドソン」
濃度 | オードトワレ |
---|---|
香り | テュベルーズ、オレンジブロッサム、ジャスミン |
ハロン湾から漂う潮風とともに流れるチュベローズの甘くまったりとしたお花の香りを、オレンジブロッサムやジャスミンを加えて再現しています。しかし、基本はチュベローズそのものです。
亜熱帯特有の蒸し暑さと、日本の高い湿度がマッチ。カラッと晴れた日よりも、雨の日、特に梅雨時期につける方がドソンの世界観により近く楽しめます。
しっとりとした空気に、チュベローズのエキゾチックな香りが混ざり合うことで、より肌馴染みがよく、内側から香り出すようなセクシーな雰囲気も感じられます。
2. ゲラン「夜間飛行」
濃度 | オードトワレ |
---|---|
トップノート | グリーンガルバナム |
ミドルノート | スイセン、バイオレット、カーネーション、ジャスミン、ローズ |
ラストノート | シプレー、ウッディ |
トップは清々しいグリーンガルバナムのパウダリー。そこからじわじわと溢れ出るフローラルとともにパウダリーは強くなり、どんな悪天候だろうと飛行するという強い決意を感じさせます。ラストにはウッディ・シプレが飛行の高揚感を強め、一緒に冒険しているようなロマンティックのムードに包まれるのです。
『夜間飛行』では、突風の吹き荒れる雨が登場します。香水の夜間飛行も、雨の日につけることでより小説の世界観に深く潜りこめ、さらに雨とともに馴染みが良くなったシプレがしっとりと肌の上で冒険譚を語り出すようです。
じっとりと汗ばむような暑い雨の日でも、肌寒くコートが欠かせない雨の日でも、どんな雨でもうまく馴染むのでやはりシプレは雨との相性が良いように感じます。
3. エルメス「李氏の庭」
濃度 | オードトワレ |
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香り | ジャスミンサンバック、ベルガモット、金柑 |
つけたてからドライダウンするまで、ジャスミンのスッキリとした甘さに、金柑の爽やかな酸味とペパーミントの清涼感がリフレッシュタイムを演出します。
この李氏の庭ですが、筆者は雨が上がった直後の庭園の風景を思い浮かべるのです。まだ湿気が残る庭で、雨粒が落ちていくジャスミンや、露が残る葉。
もちろんよく晴れた日にも合う香りですが、雨の日に纏うことで、雨の余韻を残した庭の情景が頭の中でクリアになっていくように思います。
また、ジャスミンだけではなく、ミントや金柑のスッキリとした香りがあることで、雨の日でも使うのが楽しみになりそうな香水です。
「ムスク」(スキンフレグランス)は雨の日と肌との相性抜群
ムスクといえばアニマリックなものもありますが、雨の日にはグルマン同様重く感じてしまうため、軽やかなものを選ぶといいでしょう。
1. ルラボ「アンブレット 9」
濃度 | オードパルファム |
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香り | シトラス、フルーツ、アンブレットグレイン |
トップは洋梨を舌に乗せたときのようなザラザラとした質感。フルーティノートはそのままに、植物性のムスク香であるアンブレットが柔らかく包み込み、そのまま優しくドライダウンしていきます。
肌の上ではふわふわと馴染みそうで馴染まない絶妙なライン。ところが雨の日では湿気とともに肌へしっとりと馴染み、晴れの日よりも香りの滞在時間が長いように感じるのです。優しいフルーティムスクでリラックスタイムを満喫してみてはいかがでしょうか。
2. ディプティック「フルール ドゥ ポー」
濃度 | オードパルファム |
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香り | ピンクペッパー、ムスク、アイリス、アンバーグリス |
スプレーした瞬間から柔らかなムスクをベースに、パウダリーなアイリスと、ピンクペッパーのフローラルが混ざり合い、石けんのようなソーピィーな香りに包まれます。おそらくこの香りが苦手という方はあまりいないように感じます。
湿気が多い雨の日につけても重くならず、パルファムならではの香りの持続力で、朝つけても夕方までほのかに香りが残ります。まるで、お風呂で石けんを泡立てているかのようなリラックスタイムを味わえるようです。
3. ドルセー「M.A. 最高の自分」
濃度 | オードパルファム |
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トップノート | アンブレット、アルデヒド |
ミドルノート | アイリス、バイオレット |
ラストノート | アンブロクサン、イソイースーパー、ホワイトムスク |
トップはアンブレットにアルデヒドのソーピィーなムスク香が柔らかくも濃厚に広がり、そのままパウダリーなアイリスやバイオレットのミドルへと繋がります。ラストにはほのかに甘いアンバー香とホワイトムスクが優しく肌へと馴染み、そのままひっそりとドライダウンしていくのです。
やや人工的な香りも強いフレグランスですが、肌馴染みの良さと、軽やかな香り立ちが雨の日でも心をそっとほぐしてくれるようです。まさに”最高の自分”を演出してくれる香水です。
「ハーバル」「グリーン」水を感じさせる香りで雨の日を爽やかに
青みのある香りは、雨の日の匂いと混ざり合うことでまるでひとつの香水のようにしっとりと香り立ち、爽やかさの中にも内側から溢れるセクシーな雰囲気も演出してくれます。
1. サウザンドカラーズ「レイン サウンド」
濃度 | オードパルファム |
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トップノート | ブラックベリー、ブラックカラント、グレープフルーツ、レモン |
ミドルノート | ローズ、ローレル、ジャスミン |
ラストノート | ムスク、シダーウッド、ベチバー、モス |
スプレーした瞬間、広がるのは青みの強いブラックベリー。摘みたてのような甘さのほとんどない酸味と清涼感に溢れたベリーです。やがてムスクをベースにしたウッディノートが力強く包み込みます。まるで豪雨のあとの土や草のようです。
2. エルメス「ナイルの庭」
濃度 | オードトワレ |
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香り | グリーンマンゴー、ロータス、シカモアウッド |
グリーンマンゴーの爽やかな甘さと、ロータスのエキゾチックなフローラル、優しいシカモアウッドが軽やかに香り立ちます。
やや癖はありますが、爽やかで甘さもほとんどなく、男女問わず好まれやすいトワレです。
特に夏の雨の日にぴったりで、スッキリとした清涼感がリフレッシュ空間にしてくれます。
「マリン」海風との融合で晴れの日より感じる”水”
1. ジョーマローン ロンドン「ウッド セージ & シー ソルト コロン」
濃度 | オーデコロン |
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トップノート | アンブレット |
ミドルノート | シーソルト |
ラストノート | セージ |
木の覆い茂る海岸通りを散歩している光景を思い浮かべてみてください。
木々の間からは優しい木漏れ日が差し込み、遠くからは一定のリズムで押し寄せる波の音と潮風の匂い。袖を通したリネンのシャツも肌に寄り添います。
ウッドセージ&シーソルトは、まさにそんな光景が目に浮かぶような、リラックスタイムを演出してくれるコロンです。
アンブレットのほのかな甘さに、潮風のようなシーソルトがアクセントを加え、セージのアースノートが広大な大地を想像させます。雨の日では、この潮風の部分がより強調され、しとしとと降り注ぐ雨としっくり馴染むのです。
ジョーマローン ロンドンの中で最もコンバイニング(重ね付け)しやすい香りで、ひとつ手元にあるとさまざまな香りも楽しめますよ。
2. RESERVE RAIN(リザーブ レイン)/CLEAN(クリーン)
〔トップノート〕ベルガモット、キューカンバー
〔ミドルノート〕モイストホワイトフラワー
〔ラストノート〕ベチバー、パチョリ
トップはオゾンノートのようなキューカンバー。やがてほのかに甘いモイストホワイトフラワーがしっとりとした湿度を加え、ラストにはウッディノートで締めくくります。
つけたては瓜のような香りが強く感じますが、ミドルからはホワイトフローラルが混ざり合うことで、雨の日のような静けさを演出するのです。
アクアティックで夏を思わせる香りなので、梅雨時期につけるとリザーブ レインの世界により深く潜り込むことができますよ。
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