ムエットとは?
香水売り場で目にしたことがある人が多いのではないでしょうか?日本語では「試香紙(しこうし)」「匂い紙」「香料試験紙」などとも言われます。
ムエットの語源はフランス語の「mouillette」(ムイエット)という「細長いパン切れ」を指す単語です。
フランスでは細長いパン切れを半熟卵やソースに付けて食べる習慣があり、そのパンを「濡らす」行為のことを「mouiller」(ムイエ)と言います。その「mouiller」という単語から「ムエット」という言葉が作られたそうです。
ムエットを使う理由って?
もともと香水は肌に直接吹きかけて自分の体臭との相性や香りの変化を試すほうが、香水を選ぶ際には本来の香水の香りを感じやすいと言われています。
好みの香水を選ぶときに、複数の香りを体につけてしまうと、香りが混ざり合います。本来の香水の香りがわからず本末転倒です。
そのためムエットでたくさんの香水を試し、自分の好みの香りをいくつか選択した中から気になったものを直接肌につけて試すという方法が賢い香水の試し方であり、ムエットを使う理由なのです。
ムエットの使い方
何プッシュするのが良い?
みなさんが香水売り場でよく見かけるような細長いタイプのムエットであれば1プッシュ、単語帳ほどの大きさであれば1〜2プッシュ、それよりも大きいサイズであれば2〜3プッシュが適量です。
使用するムエットの大きさに合わせてプッシュ数を調整してみてくださいね。
ムエットはどうやって嗅ぐのが正解か
振ってからしばらく待つ理由は、香水の中に入っているエタノールの匂いを飛ばすためです。エタノールが揮発するのを待つことによって、香水本来の香りを感じることができます。
30秒ほどおいた後は鼻から少し離して香りを感じてみてください。嗅覚は他の感覚器官と比べて疲れやすいため、1回で香りを判断するのがおすすめです。
1つの香りを嗅ぎすぎて「嗅覚疲労」してしまうと、その香りを感じられなくなります。不快な匂いがしていても、ずっと嗅いでいると気にならなくなった、という経験がある人は多いのではないでしょうか?
香水を試すときも、何度も同じ香りを嗅いでいると香りに順応してしまうので、やはり1発勝負で判断するのがおすすめです!
ムエットにつけた香りはどれくらい継続する?
ただしその分、香りの変化も遅くなります。香水は香りの変化が3段階に分けられているものが多く、「トップノート・ミドルノート・ラストノート」という順番で香りが変わります。
香水売り場で香水をムエットにつけてからしばらくは最初の香りの段階である「トップノート」の香りしか感じられません。
香りは長持ちする分、香りの変化は肌につけた場合と比較してゆっくりなので、香水の購入を検討する際は1日ほどかけてトップノート、ミドルノート、ラストノートまでしっかりと香りを確認してから購入することをおすすめします。
ムエットの香りを長持ちさせるコツは?
空気中の酸素や水蒸気にムエットを触れさせないようにすることで、2週間ほど香りが継続するそう。
酸素や水蒸気を防ぐのにおすすめな入れ物は「ポリ塩化ビニリデン」が使われているものです。たとえば食品用の「サランラップ」「モノラップ」「クレラップ」などはポリ塩化ビニリデンを使用しています。
ポリ塩化ビニリデンを使用したラップでムエットを包み、その上からさらにポリエチレンを使用したジップ袋で包むと香りがより長持ちするそうです。
ムエットにつけた香りを長持ちさせるためには、空気に触れさせないことに注意して保管してください。
ムエットで香りを楽しむ際のコツ
たとえば、コーヒーの香りで嗅覚をリセットできるという話を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?じつはこの話はコーヒーを飲む割合の高い海外での話だと言われています。
日常的にコーヒーを楽しむ国の人々はコーヒーの香りに慣れ親しんでいるため、嗅覚のリセットに有効だと言われているようです。
香水売り場で「嗅覚をリセットしたい」と思った際にコーヒーが身近にある状況はあまりないでしょう。そんな人におすすめなのは「自分の肌の匂いや服の匂いを嗅ぐこと」です。
コーヒーの香りと原理と同じで、慣れ親しんだ匂いであるため嗅覚をリセットできると言われています。
ムエットはどこで販売されている?
以前は「無印良品」でも販売されていたようですが現在は販売されていないとのこと。「確実に手に入れたい!」と考えている方は通販サイトでの購入が良いでしょう。
代用できる!試香紙の作り方
試香紙に向いている紙質とは
・紙自体に香りがないこと
・無地であること
・厚みがあること
・凹凸があること
ムエットを代用する際にこの4つの条件をクリアすることで、ムエットと同じように香りを楽しむことができます。
使用する紙にインクなどで印刷がされている場合、香水に入っているエタノールでインクが溶けて、インクの匂いが香水の香りと混じってしまう可能性があります。
そのためとくに「紙自体に香りがないこと」「無地であること」には気をつけて代用用紙を選びましょう。
「厚みがあること」「凹凸があること」が重要である理由は、髪に厚みがあることで香水を十分に吸収することができ、凹凸によって香水の成分が長時間残るからです。
ムエットの代用用紙はダイソーやセリアなどの100均でも気軽に購入できるので、自分だけのムエットを作ってみてください。
ムエットの試香以外の使い方とは?
「1度使っただけのムエットを捨てるのは少しもったいないけど使い道がない」と感じる方も多いのではないでしょうか。そんな人におすすめしたいムエットの意外な活用方法について解説していきます。
しおり
試験で使うノートや教科書に挟んでおくと、本を開いたときにほのかに香りを感じることができるので気分転換にぴったりです。
小説に使うしおりであれば、本のイメージに合わせた香水をつけて挟んでおくとより世界観に浸れるのではないでしょうか。
どんな本に挟むのかに合わせて使う香水を使い分けると、よりムエットを楽しめるのでぜひ実践してみてください。
ヘアブラシやマスクの香りづけ
ヘアブラシをムエットで香り付けしておくと、髪をとかしているときに優しく香りを感じることができます。
マスクを使用する機会が増えましたが、長時間マスクをつけることに負担を感じている人も多いはず。そんなときに香り付きマスクがあれば、マスクをつけるのが楽しみになるかもしれません。
このように香り付けとしてムエットを使うことによって日常を香りで彩り、素敵な1日を過ごすことをムエットは手助けしてくれます。
財布やポーチに入れて持ち運びも!
小さいサイズのムエットを選ぶことで財布やポーチに入れておき、開けるたびに香りを楽しむことが可能です。
持ち運び便利なムエットは、外出先でも手軽に自分だけのリラックス空間を演出することができるので香りを持ち運び、お家以外でも楽しんでみてください。
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