春の訪れを告げる「ハニーサックル」10種類の代表的な香水を紹介

ハニーサックルHoneysuckle)は、毎年4〜5月に花を咲かせる半落葉性つる植物です。

花の蜜が大変甘いことから、日本では吸葛(スイカズラ)の名前でも親しまれています。この名前でご存知の方も多いのではないでしょうか?

原産はヨーロッパですが、西アジアや北アフリカなど、世界的に幅広く分布しています。

ハニーサックルは花びらの形が特徴的で、上下に大きく分かれた花びらからは雄しべと雌しべが飛び出ているのが目印です。葉の付け根から大きく花を咲かせ、夏の終わり頃には光沢のある黒い実をつけます。

ハニーサックルの香り

ハニーサックルの香りは、ジャスミンやミュゲ(スズラン)に似た、甘いフローラル香です。ジャスミンよりも優しくほのかに香り、ややシトラスを思わせるような爽やかさも兼ね備えています。

ハニーサックルは溶剤抽出法(アブソリュート)として抽出され、精油としても楽しまれています。

精油のハニーサックルは、生花の爽やかでほのかに甘いフローラル香に、ハチミツのような軽やかな甘さが混ざり合っているのが特徴的です。

中国では「金銀花茶」としても楽しまれている

中国では「金銀花茶」として楽しむのも一般的のようです。

ハニーサックルの蕾を乾燥させたもので、サッパリとしていながらもお花の甘い香りが堪能できます。

日本にもその文化は古くから親しまれ、徳川家康公も金銀花茶を好み、よくお酒に混ぜて飲んでいたとの記録も残されているほど。

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ハニーサックルが使われた香水10選

ハニーサックルの香りはフローラルやシトラス、ウッディ系との相性が良く、香水にも使われます。ハニーサックルの香りを好む調香師も多いんですよ。ここからはハニーサックルが使われた10種類の香水を紹介します。

①Honeysuckle & Davana Cologne(ハニーサックル & ダバナ)/JO MALONE LONDON(ジョー マローン ロンドン)

【EDC】

〔トップノート〕ダバナ
〔ミドルノート〕ハニーサックル
〔ラストノート〕モス
ジョーマローンの「ハニーサックル&ダバナ」は、英国の田園地方で見渡す限り続く、自然味あふれるハニーサックルの生垣をイメージして制作された香りです。

スプレーしたてはダバナの薬草のようなグリーンが爽やかに。ミドルからはほのかに甘いハニーサックルが顔を出し、ラストにかけてモスがじわじわとシプレのようなパウダリー感を持って締めくくります。

②Olene Eau de Toilette(オードトワレ オレーヌ)/DIPTYQUE(ディプティック)

【EDT】

〔ノート〕ウィステリア、ハニーサックル、ジャスミン、ナルシス
ディプティックの「オレーヌ」は、春を告げる香り。

ベネチアの庭の物語にオマージュを受けて制作された香りで、夕方の庭から漂うウィステリア(藤の花)やジャスミンハニーサックルナルシス(水仙)が代わる代わる登場します。

その移り変わりはまるでひとつの絵画のよう!ジャスミンの香りが丁寧に再現された香りでもあります。

オレーヌのボトルラベルの裏側には、春を司る女神、フローラが描かれており、まさに春先にぴったりな香りです。

③Incanto Charms(インカント チャーム)/Salvatore Ferragamo(サルヴァトーレ・フェラガモ)

【EDT】

〔トップノート〕ハニーサックル、パッションフルーツ
〔ミドルノート〕ジャスミン、オスマンローズ
〔ラストノート〕アミリスウッド、ムスク
サルヴァトーレ・フェラガモから登場した「インカント チャーム」(光輝く魔法の誘い)は、2000年代を代表するフレグランスです。

スプレーした瞬間から弾けるようなパッションフルーツハニーサックルのフルーティフローラルアコードが爽やかに香り立ちます。ミドルからはジャスミンローズが重なり合い、ラストには軽やかなアミリスウッドが全てを優しく包み込むのです。

学生時代や若い頃によく使っていた思い出の香りという方も多いのではないでしょうか?シグネチャーフレグランスとして大切に使い続けたくなるフレグランスです。

④Burberry London(バーバリー ロンドン)/Burberry(バーバリー)

【EDP】

〔トップノート〕ローズ、スイカズラ
〔ミドルノート〕ティアレフラワー、ジャスミン、ピオニー、クレメンタインゼスト
〔ラストノート〕サンダルウッド、ムスク、パチョリ
クラシカルなフレグランスをお探しなら、バーバリーの「バーバリーロンドン」がぴったり。

開幕、ローズスイカズラ(ハニーサックル)がブレンドされた、美しくも香水らしい香りが広がります。ミドルからはパウダリーなフローラルへ。ラストはパチョリによって香りを締めくくる英国らしい伝統的な香りです。

⑤Viva La Juicy(ビバ ラ ジューシー)/Juicy Couture(ジューシー クチュール)

【EDP】

〔トップノート〕マンダリン、ワイルドベリー
〔ミドルノート〕ハニーサックル、ジャスミンペタル、ガーデニア
〔ラストノート〕バニラ、サンダルウッド、プラリネ、クリーミーアンバー、キャラメルウッズ
L.A.のパコイマであるふたりのキュートな女の子がクチュールのようなフレグランスをつくりました。

「でも、こんなのじゃダメ!もっとクチュールのように特別でなければ!」

こんな思いから生まれたのが、ビバ ラ ジューシーの「ジューシー クチュール」です。

つけた瞬間からマンダリンワイルドベリーがとびきりキュート!

ミドルにはハニーサックルジャスミンガーデニアなどのホワイトフローラルが次々と顔を見せ、ラストにかけてバニラプラリネクリーミーなキャラメルなどのまったりと甘いグルマンが全面へ。”ゆめかわ”な女子たちに贈る、夢のように甘くキュートなフレグランスです。

⑥Miu Miu L'Eau Bleue Eau de Parfum(ミュウミュウ ロー ブルー オードパルファム)/miu miu(ミュウミュウ)

【EDP】

〔トップノート〕スズラン
〔ミドルノート〕スイカズラ
〔ラストノート〕アキガラウッド
ミュウミュウの「ミュウミュウ ロー ブルー」は、春の訪れをフレッシュに表現している香り。

スプレーしたてはスズランのややツンとした冷ややかなフローラルムスキー。ミドルにはスイカズラ(ハニーサックル)のほのかな甘さがゆっくり顔を見せ、ラストにはアキガラウッドがやや挑発的に、でも優しく存在します。

スズランがメインのフレグランスですが、ミドルに登場するハニーサックルの優しい香りにも注目したい香水です。

⑦ハニーサックル/DEMETER(ディメーター)

【EDC】

〔ノート〕ハニーサックル
ディメーターの「ハニーサックル」は、野に咲くハニーサックルのように、青みや土の香りも感じられる自然な香り立ちのコロン。

ハニーサックル特有のほのかな甘さもあり、まるでハニーサックルが咲き誇る庭でお昼寝をしているような感覚を覚えます。

⑧JASMINFULL(ジャスミンフル)/MONTALE(モンタル)

【EDP】

〔ノート〕ジャスミン、オレンジブロッサム、ハニーサックル
モンタルの「ジャスミンフル」は、古くから人々に愛されてきたジャスミン、オレンジブロッサム、ハニーサックル、この3種類のお花を贅沢にブレンドしたフレグランスです。

名前の通り、主役はジャスミン。
摘みたてのジャスミンの生花を思わせる柔らかなフローラルが豊かに香り立ち、束の間、異国情緒を感じさせます。

よく香りを探ってみると、オレンジブロッサムのほのかな苦み、渋みや、ハニーサックルのハチミツのような甘い香りも存在し、思わず何度も深呼吸したくなるほど夢見心地へ。

「千一夜物語」のシンボルとしても親しまれているフレグランスです。

⑨Chant d'Arômes(シャンダローム)/GUERLAIN(ゲラン)

【EDT】

〔トップノート〕シトラス、ハニーサックル
〔ミドルノート〕ジャスミン、イランイラン、ガーデニア
〔ラストノート〕サンダルウッド、バニラ
ゲランの4代目調香師であるジャン=ポール・ゲラン氏が調香した「シャンダローム」は、香りの讃歌という意味をもつフレグランス。
ゲランで初めて若い女性をターゲットにした香りです。

アルデヒドシトラスの甘く苦い香りのトップ、クリーミーな甘さを持つ花々を加えたミドル、そしてラストにはバニラにも似たヘリオトロープが甘くパウダリーな香りを肌に残します。

⑩Hidden(ヒドゥン)/Miller Harris(ミラーハリス)

【EDP】

〔トップノート〕ベルガモット、ライム、アンジェリカシード、ヴァイオレットリーフアブソリュート、クラリセージ、レッドベリー、ブラックペッパー
〔ミドルノート〕シリンガ、プリヴィットウの花、花粉、ハニー、ハニーサックル、ターキッシュローズオイル、ティー
〔ラストノート〕ベチバー、アンバーグリス、サンダルウッド、ドリフトウッド
ミラーハリスの「ヒドゥン」は、屋根の上の庭園で飛び交うミツバチと、その周りで舞う花粉をイメージして制作された香り。

レッドベリーのスカッとするような立ち上がりから、ハチミツを思わせるハニーサックルティーノートのアコードが面白味を感じさせてくれます。深く香りを吸い込めば、たちまち色々な植物が存在しているのも分かるはず。

現代的な都会に共存する生物をテーマに、ボタニカルな香りを創り出しました。香料から台座に至るまで、全てサステナブルを意識して制作されたフレグランスです。

春の訪れは「ハニーサックル」と共に

春の訪れを告げるハニーサックル。ハチミツのように甘い香りは、つけるだけで暖かな日差しを感じさせてくれます。

冬の厳しい寒さが去り、少しずつ暖かくなった頃、ハニーサックルの香水を纏えば春の訪れを思えるはず。
春先にはハニーサックルの香水を纏って暖かな春を感じてみてはいかがでしょうか。

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監修: カラリア編集部

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※ 「髪への浸透」とは、角化した毛髪部分の範囲内への浸透を指します。

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