レザーとは?
皮革とは、動物の生皮をなめし加工した革製品のことです。革製品は動物の皮から余分な脂肪などを削り、溶剤などで加工して乾燥させたもの。
この加工の段階で使われる薬品の匂いが、よくある「革」の香りなのです。
昔は動物性の革製品がトレンドでしたが、最近では世界的にナチュラル指向が進み、動物の狩り全般や、動物性の革製品の加工が禁止となっていることも多いようです。
レザーノートってどんな香り?
レザーノートは革製品を感じさせるような香り!
新品の革靴やカバンのような香りで渋さとセクシーな印象があり、メンズ向けの香水によく使われています。
レザーノートは、ウッディノートやアンバーノートなどの香りと相性が良い香調です。
ウッディノート×レザーノートはスモーキーで、レザーノート単体よりも落ち着きのある印象の香り。またアンバーノート×レザーノートはレザーノート単体よりもミステリアスな雰囲気の香りです。
どんなシーンに向いている?
渋みのある香りで、革製品を身に付けた人のように洗練された印象に。キリリとクールな印象を与え、大人の雰囲気を演出してくれます。
レザーノートは少し個性的な香りでもあるので、パーティーなど特別なシーンにもおすすめです。
レザーの香りはフランス・プロヴァンス地方と深い関わりがある!
新しく卸したレザージャケットの匂い?
それとも、新車にピンと張った革張りのシートの匂いでしょうか?
どちらも想像している通りの香りだと思います。
革製品の匂いというのは、アニマリック(動物的)なものよりは、加工する段階で使用された有機溶剤やシンナーなどの化合物が混ざり合った匂いというのが正しいかもしれません。
実はこのレザーと香水は元々密な関係にあったそうです。
香水の文化が色濃く根付くフランスのプロヴァンス地方では革製品の手袋の一大産地でした。
ところが、当時の革製品は今と比べると匂いがキツく、その匂いを消すために香水が使われていたと言われています。
時代が進むにつれ、革製品の加工技術も進化し、匂いが穏やかになっていき、今の想像する革の匂いとなりました。
レザー系の香水おすすめ11選
1.Tuscan Leather(タスカン・レザー オード パルファム スプレィ)/TOM FORD(トムフォード)
濃度 | オードパルファム |
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トップノート | ラズベリー、サフラン、タイム |
ミドルノート | ジャスミン、フランキンセンス |
ラストノート | レザー、スエード、ウッディ |
開幕、なめし革のように濃厚なレザーの香りに、サフランがややエキゾチックなアクセントを加えて広がります。
少し時間が経つと、少しずつジャスミンの優しく繊細なフローラルがふわふわとレザーへ重なり、まるで中世の革製品に香りづけをしていたときの光景が目に浮かぶよう!
ラストにはかなり濃密に煮詰めたレザーが再び浮かび上がり、フローラルからは一転、ウッディをベースにした渋さがメインとなります。
タスカン・レザーはトムフォードフレグランスの中でも特に人を選びやすく、一度嗅ぐと虜になってしまう人と、身をひいてしまう人に分かれやすいです。
また、レザーが前面に押しでる香調なため、若々しくフレッシュなタイプより、ある程度歳を重ねた大人だからこそ纏える香りでもあります。
つけると自然と背筋が伸び、服もしっかりとしたものを選ばざるを得ないような高貴さに溢れた香水です。
2.CUIR(キュイール)/LE GALION (ル ガリオン)
濃度 | オードパルファム |
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トップノート | ベルガモット、エレミ |
ミドルノート | レザー、ホワイトリリー、カストリウム、ナツメグ、コリアンダー |
ラストノート | ムスク、サンダルウッド、オークモス、バニラ |
今なお最高傑作との呼び声も高いこの香水は、発売当時から話題となり、その後はレザーの香りのオーダーが途絶えなかったそうです。
この「キュイール」は、ポール・ヴァシェール氏が創り出すレザーの香りへのオマージュとなりました。
つけたては、ベルガモットとエレミ(樹脂)の爽やかさが印象的。
時間が経つにつれ、ホワイトリリーの柔らかいフローラルに、アニマリックなレザーとカストリウム(ビーバーの香嚢から得られる香料)がじわじわと顔を出し、遠くでナツメグやコリアンダーがほのかにアクセントを加えます。
ラストにはアニマリックなレザーを引き継いだまま、ほの甘いバニラを中心に、ムスク、サンダルウッドが温かみを与え、ミドルよりも優しい雰囲気で締めくくります。
メンズらしい香調ですが、ラストの柔らかさは女性の肌によりしっくり馴染むはずです。
3.Russian Leather Eau de Parfum(ロシアンレザー オードパルファン)/MOLTON BROWN (モルトンブラウン)
濃度 | オードパルファム |
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トップノート | エレミ、ベルガモット、ブラックペッパー |
ミドルノート | ゼラニウム、バーチウッド、パイン |
ラストノート | レザー、ケード、バニラ、ベチバー、ブラックアンバー |
つけたては、まるで森林浴をしているかのようなグリーンノートが優しく広がります。
ミドルからは景色が一気に夜となり、木々が燃え上がる炎を目の当たりにしたときのようなワイルドなウッディと、なめし革のようなレザーがマスキュリンに香り立ちます。
トップからラストまで一貫して「深い森」のイメージがある香りです。
ワイルドなレザーウッディは男性的ですが、女性がつけてももちろん素敵。メンズライクな印象を与えることでしょう。
4.Adjatay(アジャタイ)/The Different Company (ザ ディファレント カンパニー)
濃度 | オードパルファム |
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トップノート | イランイラン、マンダリン |
ミドルノート | チュベローズ、ジャスミン、ヘリオトロープ |
ラストノート | レザー、トンカビーン、ムスク、サンダルウッド、スチラックス(蘇合香) |
トップから濃厚なまでのイランイラン×チュベローズが鼻へ届き、一面に咲き誇ったチュベローズ畑にいるかのような錯覚さえ感じさせます。
そしてその香りは次第にレザーに包まれ、バニラにも似たトンカビーンとムスクが、人肌のような温もりを与えます。
これまで紹介したレザーの香水はどれも男性的なレザーでしたが、アジャタイはチュベローズの柔らかな香りがメインとなっているため、女性でもつけやすい香りとなりました。
5.Peony & Blush Suede Cologne(ピオニー & ブラッシュ スエード コロン)/JO MALONE LONDON (ジョー マローン ロンドン)
濃度 | オーデコロン |
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トップノート | アップル |
ミドルノート | ピオニー |
ラストノート | スエード |
つけたてはみずみずしくフレッシュなアップル、ミドルからは華やかなピオニーを、柔らかなスエードが優しく包み込みます。
それはまるで購入したばかりのレザーパンプスのよう。
レザーフレグランスはどうしてもワイルドで男性的になりがちですが、ピオニー&ブラッシュスエードは珍しいアップルとピオニーの組み合わせで、気品を保ちながらも優しい雰囲気に仕上げました。
6.Bronze Wood & Leather Cologne Intense(ブロンズ ウッド & レザー コロン インテンス)/JO MALONE LONDON (ジョー マローン ロンドン)
濃度 | オーデコロン |
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トップノート | グレープフルーツ |
ミドルノート | ブロンズウッド |
ラストノート | レザー |
つけたては躍動感のあるグレープフルーツとジュニパーベリーがエネルギッシュに。ミドル以降はお香のようにスモーキーなブロンズウッドにワイルドなレザーが混ざり合い、ミステリアスな印象を肌に残します。
レザーが前面に押し出てくる香調ではなく、お香のようなくすんだ香りも同じくらい香るので、強すぎるレザーの香りが苦手な方にもおすすめです。
7.Étui Noir(エチュイ ノワール)/Miller Harris (ミラーハリス)
濃度 | オードパルファム |
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トップノート | イタリアンベルガモット、タンジェリン、エレミ |
ミドルノート | モロッカンイリスバター、インセンス、カシミアウッド、スチラックス(蘇合香) |
ラストノート | インドネシア産パチョリ、ハイチアンベチバー、レザー、アンバー、バーチ、ラブダナムアブソリュート |
つけたてはやや酸味のあるシトラスが一瞬光を見せ、その直後、夕暮れのように薄暗い印象のウッディノートに、ジャスミンにも似たイリスがふわふわと軽やかに広がります。
ラストは漆黒に包まれた夜。レザーの重くじっとりとした苦みに、湿った土や墨にも似たパチョリやベチバーが暗がりを印象づけていきます。
ほのかに甘いラブダナムがドライダウンしていく様子が癒しのひとときを演出してくれるでしょう。
8.TERRIBLE TEDDY(テリブル テディ)/PENHALIGON'S (ペンハリガン)
濃度 | オードパルファム |
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トップノート | インセンス |
ミドルノート | レザー |
ラストノート | アンブロクサン |
魅惑的な女性、ヘレンに心を揺さぶられ、まるで獲物を狙うときのようにゾクっとするような鋭い眼光で見つめます。
ミステリアスなインセンス、セクシーなレザー、柔らかなアンブロクサンが見事な三重奏を奏でます。
誰しもが嗅げば嗅ぐほど癖になってしまう魔性性をもった香りは、まさに<悪い男>です。
9.WOODY PERFECTO(ウッディ パーフェクト)/PARLE MOI DE PARFUM (パルル モア ドゥ パルファム)
濃度 | オードパルファム |
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ノート | コーヒー、ベチバー、レザー |
コーヒー、ベチバー、レザー。この3つのシンプルな香りの組み合わせが、熱狂的なライブを芸術的に彩るレザージャケットとして誕生するのです。
ほのかにスパイシーで、時間が経てば経つほどにレザーを纏ったウッディノートが野生的な香りを肌へ残します。
10.H.O.T. ALWAYS(ホットオールウェイズ)/Bond no.9 NewYork (ボンド・ナンバーナイン)
濃度 | オードパルファム |
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トップノート | シナモン、ベルガモット、タラゴン |
ミドルノート | カーネーション、ローズ |
ラストノート | レザー、パチョリ |
つけた瞬間から、ベルガモットとタラゴンがエネルギッシュな男性らしさを演出。シナモンの甘さに心惹かれるように香りを辿っていくと、カーネーションとローズが華やかな大人の世界へ導かれます。
ラストにはワイルドなレザーとスモーキーなパチョリが大人の男性のセクシーさを引き立たせ、じつにダイナミックな香りに包まれます。
トップからラストまでマスキュリンで、カジュアルよりはスーツスタイルに似合うような洗練された香りです。
11.グッチ バイ グッチ プールオム/GUCCI(グッチ)
濃度 | オードトワレ |
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トップノート | ベルガモット、サイプレス、カローン、ブラックペッパー |
ミドルノート | ブラックペッパー、フランキンセンス、レザー、タバコ |
ラストノート | パチョリ、シダー、アンバー |
トップはベルガモットの爽やかさにサイプレスのアクセントがキリっとした香りに。ミドルからはブラックペッパーのスパイシーさとレザーの大人な香りが広がります。
ラストはシダーやアンバーの香りで、落ち着きのある印象に。
爽やかな香りからダンディな雰囲気へと移る香りは「グッチ バイ グッチ プールオム」ならではの魅力です。
ボトルのデザインもシャープで、洗練された印象を与えてくれます。
人々の心を掴んで離さないレザーの香り。これを機に嗜んでみては?
最近はジョーマローンの「ピオニー&ブラッシュスエード」のような柔らかくレディース向けのレザーも増えてきていますが、まだまだトレンドは古き良きワイルドななめし革。これにフローラルかウッディで調和をとる香調がセオリーのようです。
革産業はナチュラル指向によってなくなっていくかもしれませんが、レザーの香りとしては、ムスクのように残り、これからも人々の心を掴んで離さない重要な香りとして活躍していくことでしょう。
ぜひ、この記事を参考情報に、レザーの香りを嗜んでみてはいかがでしょうか。
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