ゲラン「ミツコ」とは?
ゲランとは
1828年に調香師のピエール・フランソワ・パスカル・ゲランが設立。創立当時は香水のみを扱うブランドでした。
これまでゲランが手がけた香水は800種類以上。今回ご紹介する「ミツコ」をはじめ、ブランドを代表する「シャンゼリゼ」や「ロム イデアル」「ジッキー」など、数多くの名香を輩出(はいしゅつ)してきました。
ナポレオン3世やヴィクトリア女王など、名だたる偉人たちが愛用してきたことでも知られています。
現代に至ってもブランドの伝統を継承しつつ、革新的なフレグランスアイテムを作り続けています。
「ミツコ」はどんな香水?
女性らしい甘い香りが好きな人、とくに弾けるようなピーチの香りを好む人から支持を集めています。
「ミツコ」は1919年、第1次世界大戦が終盤を迎えるころに生み出されました。
多くの女性が産業界へ進出し、自由や地位を獲得しはじめたタイミングでもあります。
当時ゲランで調香師として活躍していたジャック・ゲランは、多くの芸術家との交流を通してジャポニズムブームに触れ、日本文化に興味を抱きました。
ちょうどそのころ、ゲランは友人からクロード・ファレールの著書『ラ・バタイユ』を贈られます。
『ラ・バタイユ』の舞台は、日露戦争の時代。日本人女性と英国人将校の恋を描いています。この小説に登場する日本人女性こそが「ミツコ」です。
名香「ミツコ」は、このミツコというキャラクターからインスピレーションを得て生み出されました。
「ミツコ」の革新的な香りは誕生から100年を超えても色あせず、世界中で愛され続けています。
ゲラン「ミツコ」の香りを徹底レビュー!
「ミツコ」の印象・雰囲気は?
シプレとは、シトラスやフローラルを基調とした香りに、オークモス(苔)やウッディを加えた香りのこと。
「ミツコ」は華やかなシプレにピーチをあわせることで、フルーティーな彩りを添えています。
意思の強さや気品、知性を感じさせながら、可愛らしさも含んだ香り。
シプレ系の香りはモダンかつクラシカルな雰囲気も感じるので、女性向け香水でありながら「男性にも似合いそう」という声も少なくありません。
トップノートは「ベルガモット × ネロリ」の香りで爽やかな印象
ベルガモットはゲランの香水において“開幕の香り”とされていて、「ミツコ」でも例外ではありません。
弾けるような柑橘感のある香りは、コンセプトとなった小説『ラ・バタイユ』で将校が初めてミツコを目にしたときのような、胸の高鳴りを感じさせます。
ミドルノートは「ピーチ × ジャスミン × ローズ」の香りで甘く上品な印象
ただ甘いだけではない高貴さを演出。ひと筋縄ではいかない、芯の強い女性像をイメージさせるでしょう。
ラストノートは「ベチバー × オークモス」の香りでモダンかつ落ち着いた印象
シプレの核となるオークモスの香りは、お香にも似たクラシカルな印象。しかし決して古臭さはなく、スタイリッシュでモダンな雰囲気を演出します。
ゲラン「ミツコ」の口コミは?
「ミツコ」を気に入った人の口コミ
「大人の女性に似合う華やかな香り」
「クラシカルで独特な雰囲気を感じる」
「どこか懐かしさを感じる香り」
口コミをまとめると「ピーチの甘く上品な香りが好きな人」「香りで大人の女性らしさを演出したいと考えている人」にぴったりの香水といえそうです。
日常使いはもちろん、フォーマルな場面でさりげなく品のよさを表現したいときに重宝しそうですね。
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「ミツコ」が合わなかった人の口コミ
「昔の化粧品のような香り」
「お香のような印象があって苦手」
口コミをまとめると「若々しいフレッシュな香りが好きな人」「お香のような香りが好きではない人」には、もしかしたら合わない可能性があります。
逆にクラシカルな香りを好む人や、年齢を重ねてからも身に付けられる香水を探している人にとっては、理想的な香水でしょう。
ゲラン「ミツコ」とあわせて検討したい香水
1.サムライウーマン「サムライウーマン オードトワレ」
ピーチの香りを楽しめるところも「ミツコ」と似ています。
トップノートではベルガモットの弾ける香りと、グリーンティーやカルダモンのさわやかな香りが、グレープフルーツやタンジェリンと調和。すっきりと広がります。
ミドルノートではジャスミンやローズの花々がピーチと重なり、ジューシーさのある女性らしい印象に。
ラストノートではムスク、シダーウッドが温かく香り、優しさだけでなく自立心を持つ女性をイメージさせる点も魅力的です。
とても万人受けしやすい香りに仕上がっているため、「ミツコ」の香りが強すぎると感じる人にもおすすめです。
2.ゲラン「ナエマ」
トップノートではローズの香りがいっぱいに広がり、満開のバラ園を思い起こさせます。
ミドルノートではヒヤシンスやピーチ、パッションフルーツの香りが調和。グリーンフローラルながらみずみずしい果実感のある香りを楽しめるでしょう。
ラストノートはサンダルウッドとパチョリの香りで、落ち着きのある印象です。
「ナエマ」は「ミツコ」と同じくピーチの香りを使用しているため、「ミツコ」のピーチの香りが好きな人にぴったりです。
全体的にフロリエンタルな香りに仕上がっているので、フローラルかつ個性的な香りを求めている人にも適しています。
3.カルバンクライン「CK-one」
トップノートではベルガモットやタンジェリン、フリージア、ラベンダーの香りがシトラスかつアロマティックに調和。スパイシーなカルダモンがアクセントになっています。
ミドルノートではグリーンティアコード、ヴァイオレット、ローズ、オレンジフラワーがやわらかく広がり、パウダリックな花の香りを楽しめます。
ラストノートはムスクとアンバー。万人に受け入れられやすい柔和な雰囲気を演出できるでしょう。
「ミツコ」と比べると軽く、カジュアルな香りに仕上がっているのが特徴。「普段使いしやすいシプレ系香水を見つけたい」と考えている人にぴったりです。
ゲラン「ミツコ」をおすすめしたいシチュエーション
1.パーティーや大人のデート
ドレスや着物で参加するような格式の高いパーティーでは、「ミツコ」の芳醇かつフローラルな香りが衣装の華々しさを引き立ててくれます。
清廉さを感じる香りでもあるので、スピーチなどの気を引き締めて臨みたい場面にもぴったりです。
「ミツコ」のピーチの香りは大人の女性らしさがありながら、ピュアな可憐さも感じる香り。
意外なギャップを感じさせる香りなので、慣れ親しんだ恋人とのデートで使えば、相手をドキっとさせられるかもしれません。
2.秋~冬の肌寒さを感じる時期
また「ミツコ」は少量でも香りやすいので、香りが拡散されにくい秋冬もしっかりと香りを楽しめます。
足首や衣服の下などほんのり香る場所に付けて、ひんやりした空気との相性のよさを感じてみてはいかがでしょうか。
3.家でひとりで過ごすとき
明るく華やかなフルーティーフローラルの香りは、日中の家事や勉強をがんばりたいときにぴったり。
エレガントな香りをまとって好きなお茶を淹れ、本や映画を楽しめば、贅沢感のある時間を過ごせそうです。
ゲラン「ミツコ」をおすすめしたい人
1.気品がありながら個性的な香りを求める人
身にまとうと背筋が伸び、ひとつひとつの仕草もていねいになるような気品のある香りです。
しかしクローブやシナモンの刺激的なアクセントのおかげか、決して無難な香りというわけではなく、個性的な印象も持ち合わせています。
上品なだけでは終わりたくない大人の女性におすすめのフレグランスです。
2.和服をよく着る人
ジャスミン、ベルガモット、ローズなどは洋服に似合いそうに思えますが、和服とあわせてみると上品さや奥ゆかしさが際立つことに驚くでしょう。
普段からよく着物を着る人はもちろん、結婚式などで着物を着る機会を控えている人もぜひチャレンジしてみてください。
3.年齢を重ねて香水選びに悩んでいる人
今までの香水が似合わなくなってきたと感じる人、40代を超えて香水選びが難しくなった人には理想的な香りといえるでしょう。
ラストノートのウッディは、お香にも似た印象のある香り。落ち着いた大人の雰囲気も演出できるので、年齢相応に品のある香りをまといたいと考える人にぴったりです。
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