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パチュリとは?どんな香り?

パチュリ(パチョリ)は、インドネシアやフィリピンなどの熱帯地方に生息するシソ科の多年草です。

シソ科のなかでも独特な香りがすることから、昔からお香や消臭剤の材料とされてきました。精油としても用いられます。60~90cmほどまで高く伸びた茎と大きな葉には毛が密集し、擦ると強い香りを発します。

パチュリの花言葉は「隠蔽(いんぺい)」です。おもに東インドや西インドを中心とした熱帯地方で生育します。

パチュリの香りは?

パチュリの香りはややクセが強く、少しマニアックな香りとされます。おもに「湿った土」「墨汁」「梅雨のときの押入れ」「縁側下の土」などの匂いに例えられることが多く、エキゾチックでスモーキーな落ち着いた香りが特徴です。

ベチバーの香りにも似ていますが、パチュリの方が森林のような雰囲気が漂い、トップよりはラストに香りを発揮します。

ただパチュリは「香り成分が揮発しにくい」という特徴から、香りを長く留めるための保留剤やベースノートとして使用されることが多いようです。

香水の世界では、1960年頃(ゲランのシャマードや、エルメスのカレーシュなどが登場した頃)から、ジャスミン、サンダルウッドと並びトレンドとなりました。

パチュリと相性のいい香りは?

精油を使って香水を手作りするときなど、パチュリを使うときには単体よりも、柑橘系やフローラル系の香りとブレンドするのがおすすめです。

柑橘系ならレモン、ライム、グレープフルーツなどの香りをメインにすることで、パチュリのスモーキーで落ち着いた香りによって柑橘系の爽やかな香りがより際立ちます。

フローラル系ならイランイラン、ラベンダー、ジャスミン、ゼラニウムなどとブレンドするのがおすすめ。土の匂いに例えられるパチュリと花の香りによって、土から花が芽吹くようなエキゾチックなムードになります。

そのほかミルラ、フランキンセンスなど樹脂系の香りとパチュリとの相性もよいとされています。

パチュリの香りの香水おすすめ10選

ここからはパチュリをしっかり感じることのできる香水を10種類ご紹介します。「カラリア 香りの定期便」でもオーダーできる香水も多くご紹介するので、ぜひ、翌月の香水選びの参考にもしてみてくださいね!

パチュリの香水①Peau d’Espagne(ポー・デスパーニュ)/Santa Maria Novella (サンタ・マリア・ノヴェッラ)

【EDC】

〔トップノート〕カラブリアンベルガモット、ジャスミン
〔ミドルノート〕バイオレットリーフ、ホーソン
〔ラストノート〕バーチウッド
ポー・デスパーニュ」は、サンタ・マリア・ノヴェッラの中でも特に歴史が深く、16世紀(日本では安土桃山時代)の頃からなめし革の匂いを消すための香りづけとして使われていました。

この時代の革製品は今と比べると匂いが強く、その独特な匂いを良い香りにするために香水が流行し始めたとも言われています。

革製品の香りづけには主にジャスミンなどの豊満な香りをもつお花が使われることが多く、ポー・デスパーニュにもメインにジャスミンが使われています。

サンタ・マリア・ノヴェッラでは、このジャスミンに、ベルガモットやバイオレットの葉、ホーソン(西洋サンザシ)、バーチウッド(白樺)を調合し、オリジナルの香りを創り出しました。

つけた瞬間からベルガモットジャスミンがとびきりマスキュリン!時間が経つにつれ、だんだんスモーキーな香りへと変化し、ラストにはパチュリのような渋さが肌に残ります。

パチュリは含まれていないのですが、さまざまな香りと混ざり合うことでパチュリのようなやや墨にも似た香りになるのがこの香水の面白いところです。

パチュリの香水②PORTRAIT OF A LADY(ポートレイト オブ ア レディー)/FREDERIC MALLE (フレデリック・マル)

【EDP】

〔トップノート〕ローズ
〔ミドルノート〕ブラックカラント、ラズベリー、クローブ
〔ラストノート〕パチョリ、サンダルウッド、フランキンセンス
パチョリはローズとともに調合されることが多く、フレデリック・マルの「ポートレイト オブ ア レディー」もそのうちのひとつです。

その名の通り、中世に描かれた<女性の肖像画>のような、華やかで煌びやかなローズフレグランス。

この香水を完璧に創り出すためには、何百回にもおける試作が必要となり、最終的にはひとつのボトルに400本ものトルコ産ローズをギュッと濃縮させて完成しました。

貴婦人のように上品ですが、ある意味で大胆な香調で、女性・男性問わず多くのファンから愛されています。

開幕、濃厚濃密なローズのブーケに、ブラックカラントラズベリー、そしてクローブが優しく甘さを加え華やかに。

時間が経つにつれ、甘さは抑えつつ、ローズを引き継いだまま湿った土のようなパチョリが顔を見せます。

ローズとパチョリの相性はとても良く、まるでナイトパーティーの帰り道にたまたま庭園で見かけた薔薇の苗のように、ひっそりとしていながらも存在感はハッキリと感じさせます。

よりローズの生花本来の香りが際立つような、セクシーな印象をも思わせる香水です。

パチュリの香水③UNE TONNE DE ROSES(ユヌ トン ドゥ ローズ)/PARLE MOI DE PARFUM (パルル モア ドゥ パルファム)

【EDP】

〔シングルノート〕ダマスクローズ、パチョリ、フランビノン
パルル モア ドゥ パルファムの「ユヌ トン ドゥ ローズ」は、バラを讃える 陽気なフィエスタ(祭り)をイメージしたモダンなローズ×パチュリフレグランスです。

水蒸気で蒸留されたバラのエッセンスから採取されるたった数グラムものエキスを贅沢に使用。そこにほんの少し加えたパチョリがワイルドに、ラズベリーにも似たフランビノンが華やかな印象を与えます。

ローズ×パチュリの香調は先ほどのポートレイト オブ ア レディーにも似ていますが、こちらの方が甘さは控えめで、よりカジュアルな雰囲気です。女性・男性を問わず愛されるコレクションとなりました。

パチュリの香水④Noir de Noir(ノワール・デ・ノワール オード パルファム スプレィ)/TOM FORD(トムフォード)

【EDP】

〔トップノート〕サフラン
〔ミドルノート〕ローズ、トリュフ、フローラルノート
〔ラストノート〕パチョリ、バニラ、アガーウッド
トムフォードの「ノワール・デ・ノワール」もローズ×パチュリ系の香水ですが、この香水の特筆したい部分はラストに近づくにつれて体温とともに上昇していくパチョリとアガーウッドのお香のような香り。

つけたてはカフェ・ローズにも似たクラシカルなローズが華やかに。時間が経つにつれ、フローラルはだんだんとスモーキーなお香のような香りへと変化し、ダークなオリエンタルノートへ。まさに<漆黒>という言葉がふさわしい暗く重めな香水です。

パチュリの香水⑤H.O.T. ALWAYS(ホットオールウェイズ)/Bond no.9 NewYork (ボンド・ナンバーナイン)

【EDP】

〔トップノート〕シナモン、ベルガモット、タラゴン
〔ミドルノート〕カーネーション、ローズ
〔ラストノート〕レザー、パチョリ
ボンド・ナンバーナインの「ホットオールウェイズ」は、ニューヨークの夜をイメージした、華やかかつムーディなパルファム。

つけたてからバーにいるかのようなスパイシーで力強いアロマティックが広がり、夜の時間の幕開けを感じさせます。

ミドルからはカーネーションローズの華やかなフローラル、ラストにはこの香水の本領であるレザーパチョリがとびきりワイルドに、マスキュリンにアコードを奏でます。

大人の魅力を存分に引き出してくれるような、セクシーな印象を与える香水です。

パチュリの香水⑥Tuxedo(タキシード)/YVES SAINT LAURENT (イヴ サン ローラン)

【EDP】

〔シングルノート〕パチョリ、スパイス、アンバー
イヴ サン ローランの「タキシード」は、イヴ・サンローランによるアイコニックなワードローブへのオマージュ。

サンローランといえば”モードの帝王”の愛称でも親しまれており、ピシッとした漆黒のタキシードはこのブランドならではのスタイルです。

このタキシードのように、つけるだけで背筋がピン!と伸びるような香りを創り出しました。

つけたてからピリリと刺激的なスパイスに、墨のようなパチョリこっくりとほのかに甘いアンバーがシンプルながら複雑な香りを繰り広げます。

サンローランといえばモンパリやパリなどのフレグランスがポピュラーですが、タキシードも知る人ぞ知る名香です。

パチュリの香水⑦THE IMPUDENT COUSIN MATTHEW(ジ インピュデント カズン マシュー)/PENHALIGON'S (ペンハリガン)

【EDP】

〔トップノート〕マンダリン
〔ミドルノート〕プチグレン
〔ラストノート〕パチョリ
ペンハリガンのポートレートシリーズのひとつ「ジ インピュデント カズン マシュー」(無礼ないとこ、マシュー)は、オールバックにタキシードをピシッと着込み、アヒルの顔が彫られた杖を持つ男性です。

関係性はフローラの双子の兄であり、いつも身に覚えのないトラブルに巻き込まれてしまい、それを静かに受け入れるキャラクターとされています。

マシューの香りは、とびきり爽やかで弾けるようなマンダリン。時間が経つにつれ、シトラスはウッディとなり、プチグレンパチョリなど、ライトよりはダークな印象をもつ、アロマが洗練された印象を与えていきます。

モダンながらカジュアルすぎないシックな雰囲気があり、キャラクターのようなメンズ向きの香りですが、女性のファンも多い香水です。

パチュリの香水⑧Twilly d'Hermès Eau Poivrée(ツイリー ドゥ エルメス オー ポワヴレ)/HERMES(エルメス)

【EDP】

〔香り〕ピンクペッパー、ローズ、パチョリ
エルメスの専属調香師 クリスティーヌ・ナジェルが手がけたツイリーシリーズは、若い女性へ向けたコレクションです。

ツイリー ドゥ エルメス オー ポワヴレ」は、ピンクペッパーをアクセントに加えた、ローズパチョリが織りなす、クラシカルさと現代的な軽やかさがミックスされたエルメスらしい香りとなりました。

ローズ×パチョリの香水はどうしてもパチョリが強く押し出て、重くなってしまうことが多いのですが、この香水はピンクペッパーを加えることで香りに軽さを与えているのがポイントです。

パチュリの香水⑨Patchouli(パチュリ)/DEMETER(ディメーター)

【EDC】

〔シングルノート〕パチュリ
パチュリそのものの香りだけを楽しみたいなら、ディメーターの「パチュリ」がぴったり。

パチュリだけのシングルノートで、パチュリ特有の湿った土や墨のような香りが楽しめます。

ディメーターはアメリカのブランドですが、パチュリは日本人であればどこか懐かしく感じるような香りなので、意外にも和服との相性も良いのが魅力的。

そのまま単体でつけても良いですが、パチュリの香りは幅広くさまざまな香りとのレイヤリングもできるので、シングルノート同士で重ねづけするのもおすすめです。

パチュリの香水⑩JUBILANT PINE & PATCHOULI(ジュビラントパイン&パチョリ)/MOLTON BROWN(モルトンブラウン)

【EDT】

〔トップノート〕パイン、シナモン、ジュニパーベリー
〔ミドルノート〕レッドフルーツ、アンバー、スエード
〔ラストノート〕パチョリ、バニラ、ムスク
ジュビラントパイン&パチョリ」は、モルトンブラウン誕生50周年をお祝いし、サロンが誕生した1971年のロンドンのクリスマスイブの光景をイメージして制作されました。

つけたてはミントのように爽快感のあるジュニパーベリーに、フレッシュなパインほの甘いシナモンがホリデー気分を演出。ミドルからはフルーツアンバースエードが程よい甘さと温かみを加え、ラストにはバニラムスクパチョリがノスタルジックな感情を引き出します。

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カラリア 香りの定期便

パチュリの香水で大人の雰囲気を演出してみては

パチュリの香水は重くダークなものが多く、墨のような香りはどこかミステリアスな印象を与えます。

若々しさよりは大人の雰囲気を演出してくれるようなものがほとんどなので、若い方は大人っぽく見せたいときに、落ち着いた大人の方はフォーマルな場につけていくとしっくりと馴染みますよ。

また、パチュリは多くの香水のラストノートに使われています。
メインに顔を出さなくとも、香りを長く留めてくれたり、香りを引き締めたり。

ぜひ、香水を使うときにはノートをチェックして、パチュリがどんなふうに使われているのか観察してみるのも楽しいですよ。

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監修: カラリア編集部

Instagramでフォロワー数20万人超の香りに特化した情報をお届けしているアカウント「カラリアマガジン」を運営。
当メディアの記事はInstagramのフォロワー様に答えていただいたアンケート結果や口コミ、カラリア 香りの定期便でのランキングや口コミなどのデータをもとに作成しております。

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※ 掲載商品はこちらで紹介した効果・効能を保証したものではありません。ご購入の際は、各商品の公式サイト等をご確認ください。

※ 入浴剤にダイエットやデトックス効果が認められている商品はありません。

※ 「美白」は、メラニンの生成を抑え、しみやそばかすを防ぐことを指します。

※ 「日焼け防止」とはメラニンの生成を抑え、日やけによるしみ・そばかすを防ぐことを指します。

※ 「エイジングケア」とは、老化防止のことではなく年齢に応じたケアのことで、年齢を重ねた肌にうるおいを与えることを指します。(ボディクリーム等の記事に導入)

※ 「エイジングケア」とは、若返りを意味するものではなく、頭皮や髪を清潔に保ち、毛髪にうるおいやハリ・コシを与えることを指します。(シャンプー等の記事に導入)

※ 「浸透」とは、角質層への浸透を指します。

※ 「髪への浸透」とは、角化した毛髪部分の範囲内への浸透を指します。

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※ 「パッチテスト済み」は、すべての人に皮膚刺激が発生しないということではありません。

※ 「スティンギングテスト済み」は、すべての人に皮膚トラブルがおこらないということではありません。

※ 「ノンコメドジェニックテスト済み」は、すべての人にコメド(ニキビのもと)が発生しないということではありません。

※ 「ボリュームアップ」とは毛髪にハリやコシを与え、ボリューム感を与えたように見せることを指します。

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※ 「育毛」は、頭皮や毛髪を清潔にすることで毛髪がすこやかに保たれることを指します。

※ 「毛髪の補修」とは物理的に損傷を補い繕うことであり、治療的な回復のことではありません。

※ 「小じわの改善」とはうるおいにより乾燥による小ジワを目立たなくすることを指します。

※ 「ピーリング」とは洗浄、拭き取り行為などによる物理的効果によるものを指します。

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※ 化粧品に疲労回復効果はありません。

※ 使用者の感想は商品の効能効果を保証するものではありません。

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