ディプティック「オー デ サンス」の香りを徹底レビュー!
香水界の巨匠と呼ばれるオリヴィエ・ペシューが調香を担当。彼は「フレールドゥポー」「オルフェオン」など、ディプティックで人気の香りをいくつも手がけました。
「サンス」とはフランス語で「感覚」を意味する言葉です。
ディプティックの香水は主役にしたい原料を決めてからコンセプトを考えることが多いそうですが、実は「オー デ サンス」は真逆。
先に「五感を惑わせるような香りを作ろう」と決めて、そのコンセプトに合う香りとしてビターオレンジが選ばれたそうです。
「オー デ サンス」の香りはオードトワレの他にヘアフレグランス、ハンド&ボディウォッシュ、フレグランスソープで楽しめます。
感覚が研ぎ澄まされそうなハイセンスな香りを、ぜひ生活にも取り入れてみてはいかがでしょう。
「オー デ サンス」はどんな香り?
「五感を惑わせる香り」と言われるだけあって、ひとことでは言い表せない複雑な印象です。
ビターオレンジとオレンジブロッサム、パチュリが穏やかな調和を見せ、最後はスパイシーでウッディな余韻が続きます。
トップノートは「オレンジブロッサム × ビターオレンジ」の香りでな印象
ビターオレンジは果実の皮から抽出される香料。レモンやグレープフルーツのような明るい印象の柑橘と比べると、やや青さや渋みを感じさせる、落ち着いたシトラスノートです。
オレンジブロッサムはビターオレンジの木から抽出される、ウッディなニュアンスを持つ花の香り。
果実だけではなく葉や枝、根に至るまで、ビターオレンジのあらゆる側面を味わえる香りです。
ミドルノートは「ジュニパーベリー」の香りでいきいきとした印象
ジュニパーベリーとは針葉樹から採れる実の名前。ブルーベリーのような見た目ながら甘い果物ではなく、すっきりとしたシャープな苦味を持つスパイスです。
爽やかなビターオレンジと出会うことで清涼感を底上げしつつ、スパイスならではのいきいきとした力強さを加えてくれます。
ラストノートは「アンジェリカ × パチョリ」の香りで神秘的な印象
アンジェリカはウッディでスパイシーな花の香り。ビターオレンジやジュニパーベリーと相性がよく、トップノートからシームレスにうつろう香りを感じられるでしょう。
パチュリは湿った土のようだと言われることも多い、クセのあるアーシーな香り。しかし「オー デ サンス」においては苦々しすぎることなく、ハーバルですっきりとした印象です。
トップノートから輝き続けるビターオレンジの香りに、ミステリアスで神秘的な深みを与えてくれます。
ディプティックとは?
1961年に画家、劇場監督、インテリアデザイナーの3人がタッグを組んで設立。パリのサンジェルマン大通り34番地にブティックをオープンしたことがはじまりです。
ディプティックの香水は「香りのアクシデント」が設定されているのが特徴的。
思いもよらない香料を投入することで、決して予定調和にならない「L’ accident olfactif(偶然に生まれた香り)」を生み出しているのです。
「オー デ サンス」においてはジュニパーベリーが「香りのアクシデント」に該当します。
1度嗅いだら虜になってしまう人が多い、ディプティックのフレグランス。個性的ながら男女問わず使いやすい香りがそろっているので、ぜひお気に入りを見つけてみてはいかがでしょう。
ディプティック「オー デ サンス」の口コミは?
「オー デ サンス」を気に入った人の口コミ
「最初から最後まで爽やかなので夏にぴったり」
「五感を惑わせるというイメージ通りの香り」
口コミをまとめると「ふつうの柑橘系に飽きてしまった」「夏にぴったりな香りが欲しい」という人にぴったりの香水といえます。
「ディプティックでいちばん好き」「シトラス系はもうこれしか使えない!」と言う口コミも見られるほど、熱狂的なファンが多い香りのようです。
「オー デ サンス」が合わなかった人の口コミ
「入浴剤を思い出す香り」
「五感を惑わせるという意味はよくわからなかった」
口コミをまとめると「シンプルな柑橘系の香りが好き」という人や、反対に「柑橘系の香りが苦手」という人には合わない可能性があります。
シトラスは生活用品によく使われる親しみのある香りなので、入浴剤や洗剤を思い出すという人もいました。
五感を惑わせるというコンセプトはとても感覚的で、個人の感性に左右されるところです。できれば紙のムエットではなく自身の肌にのせて、香り立ちを確かめてみることをおすすめします。
ディプティック「オー デ サンス」と似ている香水は?
1.トム フォード「ネロリ・ポルトフィーノ オード パルファム スプレィ」
ネロリはビターオレンジの花から抽出される香料。ビターオレンジを基調とした「オー デ サンス」とよく似た香りに感じられます。
「オー デ サンス」よりも持続時間が長いオーデパルファムなので、しっかり香らせたいという人におすすめです。
2.ジョー マローン ロンドン「オレンジ ブロッサム コロン」
クレメンタインとはオレンジの1種。マンダリンに近い、フルーティーな柑橘系の香りが楽しめます。
ミドルノートはホワイトライラックの、華やかでやさしいフローラルノート。「オー デ サンス」よりも甘みが感じられるでしょう。
さっぱりとした香りを求める夏はもちろん、春夏秋冬いつでも使いやすい香水です。
3.ペンハリガン「ジュニパー スリング」
ブランデーやレザーといった男性的な魅力を感じる香料も使われているので、「オー デ サンス」の香りがフェミニンすぎると感じる男性にもおすすめ。
とくに「オー デ サンス」のミドルノートが好きなら、ぜひ1度試してほしい香りです。
【まとめ】ディプティック「オー デ サンス」はどんな人・どんなシチュエーションにおすすめ?
「オー デ サンス」をおすすめしたいシチュエーション
2.いちもく置かれるオーラをまといたいとき
3.夜のお風呂上がり
「オー デ サンス」はなんといっても清涼感のあるシトラスノートが印象的。すっきりとした苦味と酸味が感じられるので、外の気温が高ければ高いほど、香りの爽やかさが引き立つでしょう。
シトラスだけではなく複数の要素がミックスされていて、感覚を惑わせるようなひねりのある香りも特徴的。人前に立って話すときなど、周りからいちもく置かれる個性的なオーラをまといたいときにぴったりです。
「オー デ サンス」はよくも悪くも、入浴剤を思い出すという人が多い香り。この印象を活かして夜のお風呂上がりにまとえば、優雅なバスタイムの余韻を感じながら眠りにつけそうです。
「オー デ サンス」をおすすめしたい人
2.ふつうの柑橘系の香りに飽きてしまった人
3.「五感を惑わせる香り」というコンセプトに惹かれる人
「オー デ サンス」はトップからラストまで、ほろ苦いオレンジの香りを堪能できる香水です。
フレッシュな果実だけではなくリアルな葉や枝の香りまで楽しみ尽くしたいという人には、きっと満足できる香水でしょう。
シャープで力強いジュニパーベリー、ウッディでスパイシーなアンジェリカ、アーシーなパチョリが織りなす個性的な香り。単調なシトラスノートでは満足できないという人におすすめです。
「五感を惑わせる香り」というコンセプトは抽象的で、なかなか理解するのが難しいかもしれません。どんな印象を感じられる香りなのか、気になる人はぜひチャレンジしてみてくださいね。
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