ニッチフレグランス誕生の前夜、フレグランス業界を席巻したイマジナリー・オーサーズ《架空の小説家たち》。12 年の時を経てついに日本初上陸です。
小説家やその作品に触発された香水は世の中にいくつも存在しますが、架空の作品に触発された香水に出会ったことがありますか？イマジナリー・オーサーズの斬新なアイディアには、それぞれの香水に設定した小説家が架空なだけではなく、架空の小説家が書いた架空の小説まであるのです。その設定の細かさもさることながら、栞になっているムエットにもこだわっています。
香水瓶に注がれたフレグランスはどれもエキサイティングな捻りの利いた物語のレイヤーで、優れた小説のように日常的な体験とは異なったその先にある超越的なフレグランス体験を呼び起こします。


Imaginary Authors

オレゴン州ポートランド発祥のアイスクリームショップ Salt & Straw 限定だった、グルマン香水の傑作《ア・ウィフ・オブ・ワッフルコーン》をいよいよお買い求めいただけます！
キャラメル風味のバニラと濃厚な生クリームに、魅惑的なシナモンの香り（ソルト・アンド・ストローのオリジナルレシピ）とサンダルウッドのユニークな捻りを加えた、エレガントなグルマン。焼きたてのワッフルコーンが薫るアイスクリームパーラーの甘さと懐かしさを呼び起こします。「ソルト・アンド・ストローのスクープと同じくらい楽しめる大人気の香水です！
《ア・ウィフ・オブ・ワッフルコーン》はアメリカのアイスクリームショップ Salt & Straw とのコラボレーション製品です。

キャラメルやバニラなどの甘さがある、美味しそうな香り。

グルマン

A Whiff of Waffle Cone

オードパルファム

オーストリア・アルプスの人里離れた小屋で隠遁生活を送っていた小説家チョンファ・ルリの復帰を記念することになった《フォックス・イン・ザ・フラワーベッド》はこの謎めいた隠遁作家を追跡した学生たちによって日の目を見ることになったおとぎ話集。
書き下ろされた物語の主人公はアルプスの野生動物たちです。動物たちが伝える優しい教訓は人間の本心や真実、核心を突いています。タイトルとなったおとぎ話《フォックス・イン・ザ・フラワーベッド》では若いキツネが蝶に夢中になり、夢中になることの危険性を美しい言葉で綴っています。
　　たっぷりと摘んだジャスミンとチューリップのブッシェルからあふれる花蜜の濃厚なアロマをピンクペッパーコーンとフランキンセンスのタッチで印象づけました。アルプスの大自然から育まれた香り。発売から40年経った今、チョンファ・ルリは再び私たちはみな動物で、多様な生態系と有機的につながっているのだと思い出させてくれます。

フリージアなどの、瑞々しくも華やかさを持ち合わせた香り。

グリーンフローラル

ジャスミンなどのパワフルで、やわらかさがある白い花の香り。

ホワイトフローラル

Fox In The Flowerbed

1980年、女流小説家グウェン・K・ブルーメンは退屈な執筆を辞めて出かけたバーで、壁に貼られた世界地図にダーツを投げました。三ヶ月後、彼女は射抜いたインドにあるケララの丘でヒンドゥー教の新年を祝うお祭りに出会い、打ち上がった花火を観賞した夜のことを《スロー・エクスプロージョンズ》でこう語っています。
「私は色彩によって生き返り、活気に満ちた未知の世界に救われました。」
自分らしく人生を生きるという彼女の決意を象徴する《スロー・エクスプロージョンズ》に散りばめられた、インドでの忘れられない物語は平凡な生活の退屈さから逃れたいと願うアメリカの若い世代に刺激を与えました。
　　肌の上で爆発するローズとサフラン。ベンゾインとレザーと共に肌に残る、絶妙なバランスのアップル。インドをテーマとした崇高なフレグランスです。グウェンの壮大な旅を完璧に捉えた《スロー・エクスプロージョンズ》は未知の世界への第一歩を踏み出すように私たちを誘います。

一種または複数の花を思わせる、華やかさのある香り。

フローラル

動物性の香調やなめし革などを思わせる、ハードで個性的な香り。

アニマリック

Slow Explosions

1982年に出版された《イン・ラブ・ウィズ・エブリシング》は『特捜刑事 マイアミ・バイス』（アメリカのNBCが放映した警察の組織犯罪局の活躍を描いたテレビシリーズ） 以前のフロリダでのセックス、ドラッグ、退廃を描いたもので、パーティーを続けるために何かを求めてナイトクラブ、ローラーディスコ、サウスビーチの怪しげなバーを巡る10代の少女たちの不良グループを追尾した衝撃的なドキュメンタリー小説です。
尽きることのない情熱に突き動かされた少女たち。ただ楽しむことだけを目的とした強くて率直で機知に富んだ若い女性たちの姿を、ひるむことなく正直に描写したことで高く評価された《イン・ラブ・ウィズ・ エブリシング》は当時の男尊女卑とは対照的な物語として今でも共感を呼んでいます。批評家たちは「無謀さの喜びを本質的に検証したドキュメンタリー」と評しています。
　　ジェンダーレスな香水のもつ高い汎用性で、一日のどの時間にも、一年のどの季節にもぴったりです。

ペアやピーチなど、柑橘以外のフルーツを思わせるジューシーな香り。

フルーティ

In Love With Everything

才能豊かな小説家レノラ・ブランバーグの絶賛されたデビュー作《バイオレット・ディスガイズ》の不吉な続編《イエスタデイ・ヘイズ》は農薬散布機のパイロットと何十年も不倫関係にあった農家の妻が、夫（愛人の雇用主でもある）に真実を打ち明ける決心をした物語。
「私の口の中でライフル銃を握る夫、フィグの香りがその引き金を引かせた。」 
とブランバーグは綴っています。 カリフォルニアの静かでほこりっぽいサンホアキンバレーを舞台に、薄れゆく夕暮れ色のように心づきながら展開していきます。
肌の上で完璧に溶け込む熟したフィグと深呼吸したくなような柔らかいアイリス。セダクティブな香りを日中にたっぷりと纏って、夜まで残る香りに、引き寄せられるでしょう。

濡れたような若葉や茎を思わせる、青々しい特徴的な香り。

グリーン

アイリスやトンカビーンなどの、甘くもドライな粉っぽい香り。

パウダリー

Yesterday Haze

《ケープ・ハートエイク》の著者フィリップ・サヴァが残した初期の探検小説《メモリーズ・オブ・ア・トレスパッサー》は他の作品とは一線を画すポストモダン小説。万華鏡の世界に迷い込んだかのようなサヴァの中心作品でもある《メモリーズ・オブ・ア・トレスパッサー》は異国を旅した実際の経験に基づいています。
　　ガイアックウッドで洗練さを増した新鮮なバニラとオークバレルの贅沢なニュアンス。フィリップ・サヴァが描いた通りに見事に表現された、ファンタジックな調べをもつ複雑な香りは、纏うごとに常識から解放するかのように私たちを誘います。 
フィリップ・サヴァは人生のほとんどの時間をマダガスカル南部の牧場で孤独に過ごしました。マスコミから尋問されたとき、「グラスにコニャックがまだ入っているのに、誰が愛を必要とするだろうか？」と答えたことで有名。
旅行中や家に帰って心地よい思い出を思い起こしたいときに《メモリーズ・オブ・ア・トレスパッサー》を纏ってください。 

様々な樹木の香りによって成される、落ち着いた奥行きのある香り。

ウッディ

Memoirs of a Trespasser

人気小説家フィリップ・サヴァの探検小説シリーズ《ケープ・ハートエイク（失恋岬）》は1881年にティーンエイジャーだった著者が探検した太平洋岸北西部のランドスケープを舞台にしたベストセラー。フィリップ・サヴァの作品の中で最もストレートな作品です。海岸沿いの老樹林に彼が建てた農場を中心に展開するこの小説は、ネイティブアメリカンの女性とのロマンスを描いています。慣れ親しんだ場所を離れて、新しい場所で慰めと安らぎを見つけるというテーマは今日でも共感を呼んでいます。
　　効果的に溶け込んだストロベリーの素敵なニュアンスをもつファーバルサムの時代を超越したフレグランス体験。ロマンスと安らぎを巡る旅にあなたを連れて行きましょう。フィリップ・サヴァの古典的な作品で描かれた旅のように、予期せぬドライダウンでは大胆さとエスプリの効いた絶妙なバランス加減を楽しめます。秋冬にはスカーフのように纏って、温かな香りを楽しんでください。

Cape Heartache

ブルース発祥の地ミシシッピ州クラークスデールの秘密へようこそ。人里離れた郊外に荒れ果てた教会がありました。伝説によると、この小さな教会は24人の男たちの肩に担がれて広大な綿花畑まで運ばれたそうです。そこは、過酷な労働のあと黒人労働者たちが仲間と集まり、密造酒を飲み、社交し、ダンスで悩みを忘れることができたジュークジョイント。
この荒れ果てた酒場を《セイント・ジュレップ》と呼び、盗んだネオンサインや電飾で輝く教会の内部でジュークボックスの雰囲気に身を任せ、いつも笑顔で、甘いミントの独特の香りに救われていました。
　　軽いバーボンのボディに清涼感のあるミントリーフと砂糖、そしてほのかなサザンマグノリアの香りで引き立てた、南部の暑さの中で飲むミント・ジュレップのよう。伝説のジュークジョイントにタイムトリップしたかのように、伝説のジュークジョイントにタイムトリップしたかのようにわくわくするでしょう。《セイント・ジュレップ》で祈れば和むだけでなく、前に進み続ける自信も得られるかもしれません。

ミントなどのハーブによるスッキリ感のある香り。